◎ジュリアは9日未明にニカラグア東部のカリブ海沿岸にカテゴリー1の勢力で上陸した。
2022年10月9日/ニカラグア、東部ブルーフィールズの市街地(Inti Ocon/AP通信)

ニカラグアに上陸したハリケーン「ジュリア」は中米の広い範囲に大雨をもたらしている。

国立ハリケーンセンター(NHC)によると、ジュリアは9日未明にニカラグア東部のカリブ海沿岸にカテゴリー1の勢力で上陸し、温帯低気圧になったものの、エルサルバドルやグアテマラで強風と大雨による被害が確認されたという。

この暴風雨で少なくとも19人が死亡したと報告されている。

グアテマラ政府は10日、アルタベラパス県で土砂崩れが発生し、5人が死亡したと発表した。

エルサルバドル政府は中西部コマサグアで兵士5人が住宅の倒壊に巻き込まれ死亡したと報告している。

エルサルバドル東部の集落でも民家が崩壊し、2人が死亡。さらに男性1人が海で、もうひとりが倒木の下敷きになり死亡した。

エルサルバドル政府は全国を対象とする非常事態宣言を発令し、各地に避難所を開設した。

隣国ホンジュラスでは22歳の女性が海に流され死亡。北部ではボートが転覆し3人が死亡した。

NHCによると、温帯低気圧は10日の現地時間4時時点でグアテマラの内陸に移動したという。

NHCは風より雨に警戒するよう呼びかけている。中米とメキシコ南部の一部地域では11日まで大雨が続き、洪水と土砂崩れのリスクが高まると予想されている。一部地域の24時間雨量が400mmに達する可能性があるという。

グアテマラでは少なくとも2人が行方不明、2人が入院し、約1300人が避難を余儀なくされた。

コロンビア領サンアンドレス島でも民家が被害を受けたと報告されている。死者は確認されていない。

ニカラグア政府は10日の声明で、「約9500人が避難所に避難している」と報告した。

パナマとコスタリカでも大雨が降り、一部地域で河川の越水や冠水が報告された。

2022年10月9日/ニカラグア、東部ブルーフィールズの民家(Inti Ocon/AP通信)
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