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スペイン山火事、気温低下で勢い収まる、3820平方キロメートル焼失

スペインの今年の山火事の焼失面積は19日時点で3826平方キロメートル(東京都面積の1.7倍)に達した。
2025年8月19日/スペイン、北西部ガリシア州郊外で延焼中の山火事(ロイター通信)

スペイン国立気象局(AEMET)は20日、山火事が猛威を振るう北部地方を含む全国の気温が低下傾向にあり、2週間以上振りの降雨が予想されると発表した。

最も深刻な被害が出ている北西部ガリシア州では数千人の消防士が24時間体制で消火活動に当たっている。

EUのコペルニクス気候変動サービス(C3S)によると、スペインの今年の山火事の焼失面積は19日時点で3826平方キロメートル(東京都面積の1.7倍)に達した。

これは2006年に統計を取り始めて以来、最大の面積である。

地元の消防当局は8月18~20日の間に全国で380平方キロメートル(東京ドーム8100個分)の植生が消失したと報告。24年通年の420平方キロメートルに迫る規模となっている。

AEMETは18日、過去50年で最悪の熱波が終結したと宣言。今後気温は一段と下がり、湿度が上昇、広い範囲で雨が降ると予想している。

ガリシア州首相室の広報担当は19日の記者会見で、「消防当局から山火事の勢いが収まっていると報告を受けた」と語った。

スペイン国家警察によると、多くの山火事が人間の手によって引き起こされている。

警察は19日、これまでに放火の疑いで23人を逮捕し、さらに89人が捜査対象になっていると明らかにした。

スペインの山火事で今年亡くなった人は7人。トルコでは19日時点で19人が死亡している。

スペインでは5月から7月中旬までの間に熱中症で1200人近くが死亡している。

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