◎同国は昨年、モンスーンの豪雨による大洪水に見舞われ、1700人以上が死亡、約3300万人が影響を受け、800万人近くが避難を余儀なくされた。
パキスタン政府は5日、東部の広い範囲で大雨が続き、一部地域で洪水が発生したと発表した。
国家防災管理庁(NDMA)によると、ここ数日の大雨により、東部ラホール(パンジャブ州)で洪水が発生し、少なくとも6人が死亡したという。
ラホールでは先週から雨が続いており、洪水や土砂崩れによる死者は確認できているだけで24人となった。
同国は昨年、モンスーンの豪雨による大洪水に見舞われ、1700人以上が死亡、約3300万人が影響を受け、800万人近くが避難を余儀なくされた。
多くの自治体がこの大洪水の復興に追われており、数十万人が国連機関などの人道支援に頼って何とか生活している。
同国の雨季は先週始まり、9月まで続く。東部地域における今回の大雨は8日まで続くと予想されている。
NDMAによると、ラホールの5日の9時間雨量は272ミリに達し、市中心部の道路が冠水。公共交通機関の運行に影響が出たという。
パンジャブ州政府の報道官はツイッターに声明を投稿。「市中心部で排水作業を行っている」と報告し、市民に車での外出を控えるよう呼びかけた。
それによると、ラホール中心部でこの規模の洪水が発生したのは約30年ぶりだという。
首都イスラマバードも先週、大雨に見舞われた。NDMAは全国の地方自治体に対し、洪水や土砂崩れなどの緊急事態に備えるよう勧告した。
昨夏の大洪水の被害総額は300億ドル以上と推定されている。