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メキシコ豪雨、死者41人に、行方不明者の捜索続く

政府は被災地に数千人の軍兵士を投入し、土砂の撤去や行方不明者の捜索に当たっている。
2025年10月11日/メキシコ、中部ベラクルス州ポサリカの通り(AP通信)

メキシコ中部と南東部で発生した大雨による洪水・土砂崩れについて、地元当局は11日、これまでに41人の死亡を確認し、行方不明者の捜索を続けていると明らかにした。

政府は被災地に数千人の軍兵士を投入し、土砂の撤去や行方不明者の捜索に当たっている。

国家防災庁(CENAPRED)によると、中部イダルゴ州の被害が特に深刻で、これまでに16人の死亡が確認されている。

イダルゴ州では150の自治体で停電が発生。隣のプエブラ州では少なくとも9人が死亡し、1万6000戸以上の家屋が損壊した。

中部ベラクルス州でも被害が拡大。少なくとも15人が死亡した。

気象台によると、ベラクルス州では10月6~9日にかけて、広い範囲で雨量が500ミリを超えたという。

ベラクルス州ポサリカでは洪水が襲う直前までほとんど警告がなかった。住民の一部は数時間前に危険を察知し、わずかな所持品を持って高台に避難した。

AP通信の取材に応じた男性は「10日の午前3時頃に叔父を探しに来たが、ドアを叩いても応答がなく、叔父は近隣住民と共に避難したと思い、自宅に戻って身支度を整えた」と語った。

しかし、11日になっても叔父の行方は分からず、男性が再び家を訪れると、叔父は上半身裸で濁った水の中に沈んでいた。溺死とみられる。

ベラクルス州当局は少なくとも27人が行方不明になっていると報告。軍と警察が捜索に当たっている。

CENAPREDによると、ベラクルス州の55自治体でも約1万6000戸の住宅が被害を受けたという。

ケレタロ州では子供1人が土砂崩れに巻き込まれて死亡した。

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