中国豪雨、北京で38人死亡、8万人避難=国営メディア
北京の過去4日間の雨量は多いところで550ミリに達した。
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中国北部の広い範囲で大雨による洪水や土砂崩れが相次ぎ、首都北京と周辺地域で少なくとも38人が死亡、救助・捜索活動が続いている。国営メディアが29日に報じた。
中国中央テレビ(CCTV)によると、北京郊外の130を超える町や集落で被害が確認され、8万人以上が避難を余儀なくされたという。
気象台は北京、河北省、天津市の一部地域に大雨・洪水警報を出していた。
CCTVによると、雨は29日午後までにやんだものの、洪水リスクは高い状態が続いているという。
CCTVが報じた映像には床上浸水した住宅や、救助隊が担架で負傷者を運びだす様子が映っていた。
李強(Li Qiang)首相は29日、北京郊外の複数の地区で甚大な被害が確認されたとして、当局に救助・捜索活動を強化するよう呼びかけた。
報道によると、北京の過去4日間の雨量は多いところで550ミリに達したという。北京の年間降水量は約600ミリである。
この大雨により、北京市内の130を超える町・村で停電が発生し、インターネットも遮断され、30を超える道路に土砂が流入した。
被害の全容な明らかになっていない。
北京と接する河北省の農村部では28日に土砂崩れが発生。少なくとも4人が死亡、8人が行方不明になっている。
中国気象局は29日、雨のピークは超えたとする一方、これまでの雨で地盤が緩んでいる可能性があり、わずかな雨で土砂崩れが発生する恐れがあるとして、市民に警戒を呼びかけた。
専門家は極端な降雨が中国の農業部門に年間2兆8000億ドル(約413.6兆円)規模の被害をもたらす可能性があると指摘している。