熱波による干ばつ増加、地球温暖化で極端な気候が常態化
研究者たちは将来の温暖化がさらに進めば、このような複合的な気象災害がより頻繁に発生する可能性があると警告している。
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世界各地で熱波による急激な干ばつが増えていることが、新たな研究で明らかになった。地球温暖化の進行によって、複数の極端な気象現象が連続して発生する「複合的極端現象」が増えており、農業や水資源、人々の生活に深刻な影響を与える可能性が指摘されている。
研究は韓国とオーストラリアの研究者らが行い、科学誌サイエンス・アドバンシズに発表された。研究チームは世界各地で発生する熱波と干ばつの関係を分析し、気温の上昇によって2つが連続して起こるケースが増えていることを確認した。特に「熱波が先に起こり、その後に干ばつが発生するタイプ」が急速に増加しているという。
研究によると、地球の陸地におけるこのような現象の割合は、1980年代には年間約2.5%にすぎなかったが、2023年には16.7%まで拡大した。過去10年間の平均でも7.9%に達し、温暖化が進むにつれて増加の速度も加速していると分析されている。
こうした熱波主導型の干ばつは短期間で急激に水分が失われる「フラッシュ干ばつ」を引き起こす特徴がある。降雨不足が長期間続いて徐々に進行する従来型の干ばつとは異なり、突然発生するため事前の備えが難しく、農作物の被害や森林火災のリスクを高めるとされる。
研究では南米、カナダ西部、米アラスカ州、アフリカの一部地域などで特に増加が顕著だったと報告されている。これらの地域では気温上昇と乾燥が同時に進みやすく、農業や生態系への影響が大きくなる恐れがある。
研究者らはこうした変化が2000年以降に急速に進んでいる点にも注目している。1980年代から2000年前後までと比べると、近年は熱波と干ばつが連続して発生する頻度の増加速度が約8倍に達しているという。研究チームは地球温暖化が極端な気象の組み合わせを強めている可能性が高いと指摘している。
専門家は、熱波と干ばつが組み合わさることで被害が大きくなる点を懸念している。高温により土壌の水分が急速に蒸発し、植生が弱った状態で乾燥が続くと、農業生産の低下や森林火災の拡大につながる恐れがある。過去にも2010年のロシアの熱波や2019~20年のオーストラリアの森林火災など、熱と乾燥が重なった極端な気象が大きな被害をもたらした例がある。
研究者たちは将来の温暖化がさらに進めば、このような複合的な気象災害がより頻繁に発生する可能性があると警告している。熱波そのものだけでなく、その後に続く干ばつや火災などの連鎖的な影響を考慮した対策が、今後の気候変動対策や防災政策で重要になるとみられている。
