◎カルパチア山脈は豊富な生物多様性で知られ、その一部はユネスコ世界遺産に指定されているほか、ユネスコの保護区やラムサール条約の登録地が多数ある。
ポーランドの首都ワルシャワで21日、国際環境NGOグリーンピースがカルパチア山脈における伐採を制限するよう政府に訴えた。
首相官邸前に集まった環境活動家10数人は「極右政権が違法伐採を推進している」などと主張し、カルパチア山脈を含むポーランド国内の原生林や森林を保護するよう呼びかけた。
グリーンピースによると、ポーランド、スロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ウクライナの一部を縦断するカルパチア山脈ではサッカー場5個分の森林が1時間ごとに消滅しているという。
同団体の広報担当は記者会見で、「カルパチア山脈の開発地域から1日に40台もの大型トラックが木材を運び出しているところを目撃した」と語った。
カルパチア山脈は豊富な生物多様性で知られ、その一部はユネスコ世界遺産に指定されているほか、ユネスコの保護区やラムサール条約の登録地が多数ある。
デモ隊はモラウィエツキ(Mateusz Morawiecki)首相を批判し、「今すぐカルパチア山脈一帯を国立公園に指定し、より多くの森林を保護下に置かなければならない」と訴えた。
またデモ隊は「極右政権がポーランド領内のカルパチア山脈を保護する取り組みを激しく妨害している」と主張した。「連立政権の極右政治家たちはこの国の森林を私物化し、金儲けの道具のように扱っています...」
グリーンピースによると、カルパチア山脈での伐採工事はすべて国が管理しているという。