◎地中海の山火事シーズンは始まったばかりだ。
ギリシャ南部ヒオス島とコス島で山火事が発生し、消防士2人が軽傷を負った。当局が1日、明らかにした。
それによると、ヒオス島の自治体は1日早朝、山火事が発生した西部の住民に避難命令を出し、近くのビーチに向かうよう求めたという。
消防は140人以上の消防士を現場に派遣。飛行機7機とヘリ3機も投入し、消火活動に当たった。
消防庁の報道官は記者会見で、「ヒオス島の火災に対応していた消防士2人が軽傷を負い、病院に搬送された」と明らかにした。
それによると、鎮火の目途は立っておらず、明日以降も消火活動を続ける見通し。
エーゲ海のさらに南、コス島でも山火事が複数カ所で発生。まだ燃えている箇所もあるものの、1日夕方の時点でほぼ鎮火した。
コス島には首都アテネの消防士100人以上が増援として派遣された。
消防によると、過去24時間で合計52件の山火事が発生し、うち44件は初期対応で鎮火したという。消防は1日夕方の時点で8件の山火事に対応している。
ミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)首相は1日の記者会見で、「危険な夏、山火事シーズンは到来したばかりであり、その発生を防ぐためには市民の協力が必要不可欠である」と呼びかけた。
地中海の山火事シーズンは始まったばかりだ。出火原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。
気象台によると、アテネを含む都市部の高温と乾燥はしばらく続く見通し。アテネ郊外の山林で6月30日に発生した2つの山火事はほぼ鎮火したと報告されている。