◎アテネの国立公園近くで発生した山火事は強風で急速に燃え広がり、住宅や電力設備が被害を受けた。
ギリシャの消防当局は4日、首都アテネ郊外で発生した山火事が住宅地に接近し、数十人が避難を余儀なくされたと報告した。
当局によると、アテネの国立公園近くで発生した山火事は強風で急速に燃え広がり、住宅や電力設備が被害を受けたという。
現地で消火にあたっている消防士はロイター通信の取材に対し、「民家数軒と車両に被害が出たか、負傷者は今のところ確認されていない」と語った。
市民保護局は炎が接近した地域の住民にSNSなどで避難警報を発信した。ロイター通信によると、アテネの中心部から20kmほど離れたグリファダの一部エリアにも避難勧告が出たという。
住宅が密集するグリファダには消防士100人以上が派遣され、消防飛行機8機と消防ヘリ4機の支援を受けながら樹木を伐採した。
アテネ通信社(ANA)はグリファダ市長のコメントを引用し、「炎は発電所から燃え広がった」と報じている。
近くの国立公園で保護活動を行っている男性はANAの取材に対し、「強風と乾燥が炎を後押ししている」と語った。
ギリシャは昨年、過去数十年で最も厳しい熱波を経験し、各地で山火事が頻発した。
消防によると、昨年の山火事で焼失した森林と農地は1000㎢(琵琶湖面積の1.5倍)を超え、2007年以来最悪の山火事被害となった。
EU加盟国の消防士で構成される200人以上の部隊はまもなく現場に到着する予定である。