◎ドイツは2045年まで温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを目標にしている。
ドイツ政府は5日、二酸化炭素の地下貯蔵を可能にするための法整備に取り組んでいると明らかにした。
ハーベック(Robert Habeck)副首相兼経済・気候保護相はノルウェーで開催された産業界のイベントに出席し、二酸化炭素を大気中に放出するより地下に貯蔵した方が望ましいという見解を示した。
またハーベック氏は石炭やセメント業界を念頭に置き、「地下貯蔵は新たな市場を開拓する可能性がある」と指摘した。
この技術はまだ大規模展開されていない。反対派は地下貯蔵に疑問を呈し、エネルギー部門の脱炭素化において、太陽光や風力などの再生可能エネルギーよりはるかに効果が低いと主張している。
反原発派の「緑の党」を率いるハーベック氏は講演の中で、「選択肢は限られている」と語った。「二酸化炭素を大気中に放出するより、地中に埋めた方が良いに決まっています。ドイツ政府は2023年半ばまでに、このような技術の使用に必要な法律を整備する予定です...」
ドイツの環境シンクタンクによると、政府は再生可能エネルギーの使用を拡大するために大きな努力をしたにもかかわらず、昨年も温室効果ガスの排出量削減の目標値を達成することはできなかった可能性が高いという。
政府は気候変動に関する次の大きな節目である、「温室効果ガスを2030年までに1990年比で65%削減する」という目標を達成するにはかなりの努力が必要と認めている。
ドイツは2045年まで温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを目標にしている。