◎環境保護団体「ラストジェネレーション」はこの1年、幹線道路を封鎖したり、有名な絵画に食べ物を投げつけたりするなどの行動を繰り返し、注目と怒りを集めてきた。
ドイツの環境活動家が4日、首都ベルリンの連邦議会議事堂近くにある憲法の条文が刻まれたアート作品に黒い液体をかけ、政府に抗議した。
環境保護団体「ラストジェネレーション」は声明で、「政府は国民の基本的権利を守っていない」と主張。基本的人権を含むドイツ憲法の19の条文が刻まれたガラスに黒い液体をかけた。
ある活動家はアートに「化石燃料か、基本的権利か」と書いた。
同団体は「政府は化石燃料を燃やし続けることで国民の基本的権利を侵害している」と述べている。
バス(Bärbel Bas)国会議長は落書きに驚きを表明し、「全く理解できない」と非難した。
ドイツ通信社(dpa)によると、黒い液体をかけられたのはイスラエルの彫刻ダニ・カラヴァン(Dani Karavan)の作品で、表現の自由や集会の権利などを尊重・保護することの重要性を喚起するものだという。
バス氏は声明で、「ラストジェネレーションのデモ隊は自分たちの行動を正当化するために基本的権利を悪用している」と非難した。「芸術作品が損傷しないことを願うばかりです...」
dpaによると、黒い液体は4日午後にはきれいに拭き取られたという。
ラストジェネレーションはこの1年、幹線道路を封鎖したり、有名な絵画に食べ物を投げつけたりするなどの行動を繰り返し、注目と怒りを集めてきた。