◎西アフリカの雨季はこの時期、ピークを迎えるが、今年の雨量は平年を大幅に上回っているようだ。
子供の権利保護団体「セーブ・ザ・チルドレン」は6日、西アフリカのマリ、ナイジェリア、ニジェールの広い範囲で大雨に洪水が続き、この数カ月で95万人近くが家を追われ、その多くが子供であると明らかにした。
それによると、これらの地域では30万~40万人もの子供が避難を余儀なくされ、飢餓や病気のリスクにさらされているという。
西アフリカの雨季はこの時期、ピークを迎えるが、今年の雨量は平年を大幅に上回っているようだ。
ナイジェリアでは全国36州のうち29州で洪水が発生。複数のダムが緊急放流に踏み切り、2大河川であるニジェール川とベヌエ川の水位を上昇させた。
軍事政権の支配下に置かれるマリでは少なくとも3地域で洪水被害が確認されている。
隣国ニジェールでは8地域で洪水が発生。数千の家屋が流された。セーブ・ザ・チルドレンによると、南部地域の被害が特に深刻だという。
この3カ国で少なくとも460人が死亡した。
セーブ・ザ・チルドレンは食料安全保障プログラム、現金給付、水・衛生・公衆衛生サービスの提供、子供の保護活動を通じて、この3カ国の洪水被災者のニーズに応えている。
セーブ・ザ・チルドレンは声明で、「アリのセグー州では1万5656人の子供が被災し、厳しい環境下での生活を余儀なくされている」と述べた。