アフリカ南部豪雨、モザンビークの集落にワニが押し寄せる、3人死亡
洪水はモザンビークだけでなく、南アフリカやジンバブエでも甚大な被害をもたらしており、死者は200人を超え、数多くの家屋やインフラが破壊されている。
.jpg)
アフリカ南部一帯で記録的な豪雨が続く中、洪水に伴ってワニがモザンビーク南部の市街地に侵入し、少なくとも3人が死亡する事態となっている。洪水はモザンビークだけでなく、南アフリカやジンバブエでも甚大な被害をもたらしており、死者は200人を超え、数多くの家屋やインフラが破壊されている。
特にモザンビーク南部ではリムポポ川の水位が大幅に上昇し、これまでワニが生息していた川岸や保護区を越えて、浸水した街路や農地にワニが入り込んでいる。リムポポ川は南アフリカを流れモザンビークを経てインド洋に注ぐ大河であり、豪雨とダム放流が重なったことから広範囲にわたる浸水が発生している。
地元メディアや当局によると、今月中旬以降、複数の地域でワニによる攻撃が相次ぎ、 住民3人が死亡したほか、数人が負傷したという。ある集落では男性がワニに丸のみにされたと伝えられている。当局は住民に対し、水たまりや静水域に近づかないよう強く呼びかけている。
こうした危険に加えて、洪水は深刻な人道危機を引き起こしている。世界食糧計画(WFP)や国連児童基金(ユニセフ)など国際援助機関の推計では、洪水の影響を受けた市民は70万人以上にのぼり、その半数以上が子どもであるという。農地や住宅、学校、道路や橋などの社会インフラが広範囲に破壊され、避難生活を余儀なくされている人々の生活基盤が脅かされている。
また世界保健機関(WHO)は、少なくとも44カ所の医療施設が被害を受けたか破壊されたとして、保健サービスの機能不全を警告している。これにより、慢性疾患の治療を受けている市民や妊産婦、乳幼児など、医療アクセスが必要な人々が適切なケアを受けられない危険に直面している。基本的な医療サービスがほとんど提供されていない地域もあり、WHOは移動型医療チームの展開や医療機能の早急な復旧を訴えている。
洪水の長期化に伴い、食糧不足や水系感染症のリスクも高まっている。洪水による作物被害や清浄な飲料水の不足が進む中、水を媒介するコレラなどの感染症発生リスクが懸念されており、国際機関は予防措置と衛生環境の改善を急いでいる。
こうした状況を受けて、モザンビーク政府や国際支援団体は救援物資の提供や被災者支援の強化を進める一方で、浸水地域への立ち入り自粛や高台への避難を促し、住民の安全確保と健康被害の予防に努めている。
