南アフリカ・東ケープ州洪水、死者101人に、発生から2週間

同州では9日から10日にかけて大雨となり、複数の河川が氾濫。気象台は極端な寒波が一部地域に激しい雨をもたらしたと報告している。
2025年6月12日/南アフリカ、東ケープ州、洪水が発生した地区(AP通信)

南アフリカ・東ケープ州で2週間前に発生した洪水について、地元当局は26日、これまでに101人の死亡を確認し、行方不明者の捜索を続けていると明らかにした。

それによると、最も若い犠牲者は生後12か月の乳児。子供2人が行方不明になっている。

同州では9日から10日にかけて大雨となり、複数の河川が氾濫。気象台は極端な寒波が一部地域に激しい雨をもたらしたと報告している。

被害の全容は明らかになっておらず、政府と関係自治体が調べている。

地元メディアは数百戸の家屋が全壊または損壊し、道路、橋、学校、変電所など、多くの公共インフラが被害を受けたと報じている。

東ケープ州政府の広報担当は26日の記者会見で最新の死者数を報告し、行方不明になっている2人の子供の捜索が続いていると述べた。

また政府は101人の被害者のうち94人の身元を特定し、遺体を家族に引き渡したと明らかにした。101人のうち38人が子供であった。

東ケープ州全体で4000人以上が住居を失ったという。

ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領は先週、国家災害を宣言した。

ソーシャルメディア上では近くのダムが緊急放水を行い、濁流が複数の地区に押し寄せたという情報が拡散。地元当局はこの情報を否定し、この地区のダムに放水ゲートはないと明らかにした。

一部地域では水の高さが3~4メートルに達し、多くの建物が屋根まで水没した。

南アを含む多くのアフリカ諸国で洪水が慢性化している。

南アの東海岸の都市ダーバンとその周辺で2022年に発生した洪水では400人以上が死亡した。

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