アフガニスタン全土で大雨、少なくとも17人死亡
一連の大雨は数カ月にわたる乾季を終わらせたものの、急激な増水により甚大な被害をもたらした。
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アフガニスタン西部ヘラート州などで季節初めの大雨と雪による洪水が発生し、少なくとも17人が死亡、11人が負傷した。タリバン暫定政権が1月1日、明らかにした。一連の大雨は数カ月にわたる乾季を終わらせたものの、急激な増水により甚大な被害をもたらした。
当局によると、ヘラート州郊外の集落では洪水により複数の家屋が押し流され、一家5人が死亡したという。そのうち2人は子どもだったと伝えられている。
大雨は年末から各地で続き、中央部、北部、南部、西部の複数の地域で洪水が発生した。
タリバンの報道官は声明で、洪水によって道路や橋などのインフラが損壊し、家畜が多数死んだほか、約1800世帯が影響を受けていると述べた。また、被災地域には調査隊が派遣され、さらなる支援の必要性について現地で評価が進められているという。
被害の全容は明らかにあっていない。
洪水が発生した背景には、何カ月にもわたる乾燥した気候が一変し、季節初めの激しい雨や降雪が重なったことがある。大量の雨水が地面に浸透する間もなく流れ込み、山間部や都市周辺の河川が一気に増水したことが洪水を誘発したとみられる。
アフガンはパキスタンやインドと同様に極端な気象現象に見舞われやすく、特に季節的な降雨に伴う鉄砲水や土砂崩れが頻発する地域である。長年にわたる紛争やインフラの未整備、森林伐採、そして気候変動の影響が複合的に災害リスクを高めている。多くの住宅は泥やレンガなどで建てられており、水害に対する防御力が低いことも被害を拡大させる要因となっている。
国連および各国際支援団体はアフガンが依然として世界有数の人道危機に直面していると警告している。2026年に向けて、国連と人道支援パートナーは1800万人以上の人々を支援するための17億ドル規模の支援プロジェクトを立ち上げたばかりであり、洪水や干ばつ、紛争による影響に対応する必要性が改めて浮き彫りになっている。
現地住民や支援団体は、急激な天候変化への対策強化や防災インフラの整備、気候変動への適応策の導入が不可欠だと指摘する。洪水による被害は市民生活に深刻な影響を与え、農作物の損失や家屋の破壊は地域の生活基盤をさらに弱体化させる恐れがある。今後の復旧活動や支援体制の充実が急務となっている。
タリバンは各地で被災者支援を進めるとともに、気象情報の早期警戒システムの強化を図る方針を示している。しかし、紛争の影響で途上にある社会インフラの改善には時間を要し、地域住民の安全確保と生活再建は引き続き重大な課題として残されている。
