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米ハワイ州豪雨、広い範囲が冠水、被害額数十億ドル


最大の懸念は、貯水量が急増したワヒアワダムの安全性である。
2026年3月20日/米ハワイ州、オアフ島北部(ABCニュース)

ハワイ州のオアフ島で発生している大規模な洪水を受け、当局は22日、洪水警報を延長した。背景には、老朽化したワヒアワダムの決壊リスクがあり、周辺住民に対する避難指示や警戒態勢が続いている。

今回の豪雨は短期間に集中して発生し、地盤がすでに飽和状態にあったことから、被害が急速に拡大した。島内では河川の氾濫や道路の冠水が相次ぎ、住宅地にも濁流が流入した。特に北部地域の被害が深刻で、救助隊はボートやヘリコプターを使って住民の救出にあたった。これまでに数百人が救助され、数千人に避難指示が出されるなど、緊急対応が続いている。

最大の懸念は、貯水量が急増したワヒアワダムの安全性である。このダムは100年以上前に建設され、近年老朽化が指摘されていた。豪雨により水位が急上昇し、一時は決壊の危険性が高まっているとして下流の住民に避難指示が出た。万一決壊すれば、下流域の地区で広範囲に甚大な被害が及ぶ可能性がある。

洪水の影響はインフラにも及び、主要道路の通行止めや停電、断水が各地で発生した。農地や住宅への浸水被害も報告されており、経済的損失は非常に大きくなる見通しである。州当局は被害額が数十億ドル規模に達する可能性もあると指摘している。現時点で死者は確認されていないものの、低体温症やケガで搬送される住民が相次ぎ、医療機関も対応に追われている。

その後、降雨が一時的に弱まったことでダムの水位はやや安定し、一部地域では避難指示が解除された。しかし当局は依然として警戒を緩めておらず、州兵を派遣してダムの監視と住民支援を続けている。今後も降雨が続く可能性があるため、状況が再び悪化する恐れがあるとみられている。

気象台は住民に対し、高台への避難準備や最新情報の確認を呼びかけている。今回の洪水は、近年増加する極端気象の影響を象徴する災害で、老朽インフラの更新や防災体制の強化が急務であることを浮き彫りにした。オアフ島では引き続き緊張状態が続いている。

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