ギリシャ・ヒオス島山火事、延焼続く、放火の可能性も
山火事は22日に複数の地点で発生。出火原因は明らかになっていない。
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ギリシャ東部ヒオス島で発生した山火事について、消防当局は24日、444人の消防士が航空支援を受けながら炎と戦っていると明らかにした。
消防によると、山火事は22日に複数の地点で発生。出火原因は明らかになっていない。
当局は複数の集落に避難命令を出している。地元メディアによると、24日午前の時点で死傷者や建物被害の情報はない。
消防は首都アテネ、北部テッサロニキ、近隣のレスボス島からヒオス島に増援を送った。
消防庁は声明で、「24日朝の時点で444人の消防士と85台の消防車が複数のエリアで火災と戦っている」と報告。11機のヘリコプターと2機の放水機が航空支援を提供していると明らかにした。
自治体は主要都市近郊に炎が迫っているとして、複数の集落に避難命令を発令中だ。消防と警察が出火原因を調査するため、捜査チームを派遣している。
内務省は声明で、「当局が組織的な犯罪行為、放火の可能性も視野に捜査している」と述べた。
警察はヒオス島のパトロールを強化したと報告している。
ギリシャの山火事シーズンは6月から9月末頃まで続く。出火原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。
EUのデータによると、ギリシャの山火事被害は近年、悪化の一途をたどっている。21年には1300平方キロメートルが焼失。23年の焼失面積は1745平方キロメートルに達した。
23年に北部で発生した山火事は欧州史上最大級となり、数週間燃え続け、20人が死亡した。
首都アテネ東部で2018年に発生した山火事では100人以上が死亡。その一部は炎から逃れるために海に飛び込み、溺死した。