◎昨年の世界平均気温は14.98度となり、2016年の記録を0.17度上回り、過去最高を更新した。
南欧9カ国の農業大臣が3日、各地で干ばつが深刻化し、農家への負担が増大し、食料安全保障が脅かされる中、農業における節水技術の開発に協力することなどで一致した。
フランス、ギリシャ、イタリア、クロアチア、ポルトガル、マルタ、スペイン、スロベニアの農相らはキプロスの首都ニコシアで会合を開き、地球温暖化が農業にもたらす影響などについて協議した。
9カ国は水利用を可能な限り効率化するため、技術的・実用的なデータを共有し、共同研究プログラムを立ち上げることも約束した。
スペインの農相は記者団に対し、「気候変動は世界の食料生産を脅かす現実的な脅威であり、このリスクは地中海地域でさらに深刻である。我々は気候変動と戦うと同時に、農家の労働条件をこの新しい気候に適応させなければならない」と語った。
キプロスの農相は、昨年欧州が過去500年で最悪の干ばつに見舞われたと強調。作物を保護し、発電し、水の使用を30%節約するのに役立つ「スマート灌漑システム」や太陽光発電関連技術の例を挙げた。
ポルトガルの農相は新たな節水技術に資金を提供し、高齢化が進む農業人口を活性化させるために若い人々を惹きつける新たなインセンティブを生み出すことが重要と指摘。EUの執行機関である欧州委員会にこの分野への資金援助を増やすよう求めた。
昨年の世界平均気温は14.98度となり、2016年の記録を0.17度上回り、過去最高を更新した。