◎コンゴ共和国や隣国のコンゴ民主共和国などでは数週間前から大雨が続き、公共インフラ、学校、農地が冠水するなど、被害が拡大している。
世界保健機関(WHO)は12日、過去数十年で最悪の洪水に見舞われているコンゴ共和国の市民数十万人が緊急の人道支援を必要としていると明らかにした。
コンゴ共和国や隣国のコンゴ民主共和国などでは数週間前から大雨が続き、公共インフラ、学校、農地が冠水するなど、被害が拡大している。
WHOは声明で、「コンゴ共和国を含む少なくとも9カ国で過去に類を見ない大雨が続き、33万人が緊急の人道支援を必要としている」と説明した。
またWHOは人命救助と基本サービスへのアクセスを確保するため、コンゴ共和国政府の取り組みを支援すると表明した。
地元メディアによると、コンゴ共和国の被害はこの2週間で急拡大し、34の医療施設、学校少なくとも120校、6万4000戸以上の家屋が全壊または損壊したという。
洪水はウバンギ川周辺の地域で拡大。国連はコレラなどの感染症が広がる恐れがあると警告している。
大統領府の報道官はウバンギ川の水位が観測史上最も高くなり、当分引かないという見方を示した。
地元メディアによると、洪水や土砂崩れの影響を受けた地域で17人の死亡が確認され、数十人がWHOの医療用テントなどに搬送されたという。
被害の全容は明らかになっておらず、陸軍・警察・国連機関などが合同で調査に当たっている。