◎エクアドルは国内で消費する電力の70%を水力発電で賄っている。
南米エクアドルのノボア(Daniel Noboa)大統領は10日、来週中に計画停電を終了すると発表した。
同国では3カ月ほど前から計画停電が続き、1日最大14時間止まったこともあった。
12月20日から通常の供給体制に戻る予定だ。
政府は過去数十年で最悪の干ばつが電力供給に壊滅的な影響を与えていると説明している。
エクアドルは国内で消費する電力の70%を水力発電で賄っている。
政府は10月、干ばつの影響で水力発電所の水位が低下しているとして、1日あたりの計画停電時間を最大14時間に拡大した。
地元メディアによると、隣国コロンビアがエクアドルへの電力販売を停止したことも供給に影響を与えたという。
ノボア氏はSNSに声明を投稿。「12月に入ってからの大雨により、水力発電所の水位はある程度回復したが、それでも厳しい状況にあることは変わらない」と書いた。
またノボア氏は電力インフラの改善を進めていると強調した。
業界団体によると、9月中旬から始まった計画停電による経済損失は75億ドル(約1兆1400億円)と推定されている。
エクアドルの雨季は11月から5月頃まで続く。気象台は今年の雨量を平年並みと予想している。