◎オランダの温室効果ガス排出量は世界全体の約0.5%。
2022年7月4日/オランダ、南部フェンローの高速道路(Thibault Camus/AP通信)

オランダの警察当局は6日、政府の温室効果ガス削減計画に反対する農家の抗議デモ中に警察官が警告射撃を行ったと発表した。

北部フリースラント州で抗議デモの対応に当たっていた警察官は、デモ隊の車が警察車両に突っ込もうとしたため、警告射撃を行った。

当局によると、警察官は警察車両のすぐ近くに止まっていた空のトラクターに向け発砲し、デモ隊の車を止めたという。ケガ人はいなかった。

政府の温室効果ガス削減計画に怒った農家は高速道路やスーパーマーケットの流通センターを占領するなどして抗議している。

専門家はデモが長期化すると国内の食料供給に影響が出る可能性があると警告している。

ルッテ(Mark Rutte)首相は先月、削減計画を「避けられない移行」と評し、自然保護区域に近いエリアで窒素酸化物の排出量を最大70%、その他の地域では最大95%削減すると発表した。

州政府はこの計画に基づいて1年以内に温室効果ガス削減目標を策定・実行する。

州政府は農家に家畜の数を減らすよう提案する可能性が高い。

ルッテ氏も多くの農家が家畜の数を大幅に減らすか、家畜を完全に処分することになると予想している。

デモ隊は農家が不当に標的にされ、国の基幹産業のひとつである農業が崩壊すると懸念している。

オランダの温室効果ガス排出量は世界全体の約0.5%。

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