メキシコ豪雨、死者72人に、行方不明者48人、被害全容いまだ不明
被害の全容は明らかになっていない。CENAPREDは少なくとも10万棟の家屋が被害を受けたと推定している。
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メキシコ中部と南東部で発生した大雨による洪水・土砂崩れについて、政府は17日、これまでに72人の死亡を確認し、行方不明者の捜索を続けていると明らかにした。
シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は被災した5州に数千人の軍兵士を投入し、土砂の撤去や行方不明者の捜索に当たっている。
国家防災庁(CENAPRED)によると、中部ベラクルス州とイダルゴ州の被害が特に深刻。ベラクルス州では約30人、イダルゴ州でも30人近くの死亡が確認されている。
イダルゴ州では多くの自治体で停電が続いている。隣のプエブラ州では少なくとも13人が死亡し、1万6000棟以上の家屋が損壊した。
ベラクルス州では10月6~9日にかけて、広い範囲で雨量が500ミリを超えた。
ケレタロ州では子供1人が土砂崩れに巻き込まれて死亡した。
被害の全容は明らかになっていない。CENAPREDは少なくとも10万棟の家屋が被害を受けたと推定している。
シェインバウム氏は17日の定例会見で、5州の洪水・土砂崩れ現場における捜索活動が進行中であり、これまでに72人の死亡が確認され、救助隊が48人の行方を捜していると語った。
CENAPREDによると、約200の町や集落が孤立したままで、その大半は中部山岳地帯のイダルゴ州にある。同州の山岳地帯では先週から天候がほとんど回復せず、ヘリコプターによる救援活動も思うように進んでいない。
シェインバウム氏は気象台の警報が遅れたという批判について、「ゲリラ豪雨の予測は非常に難しい」と説明。行方不明者の捜索や復旧作業と並行して、気象システムの改善などについても議論する必要があると強調した。