◎決壊したのは州都マイドゥグリの南方約20キロに位置するヌガッダ川をせき止めているアラウダム。
ナイジェリア北東部ボルノ州でダムが決壊し、下流の複数の地域で冠水被害が確認された。現地メディアが10日に報じた。
それによると、決壊したのは州都マイドゥグリの南方約20キロに位置するヌガッダ川をせき止めているアラウダム。大雨の影響で急激の水位が上昇し、決壊したという。
州警察の報道官はAP通信の取材に対し、「マイドゥグリの15%で冠水被害が確認された」と語った。
死傷者は確認されていない。
市内の州立動物では浸水により飼育している動物の8割が死に、不特定多数の爬虫類が逃げ出したと伝えられている。
地元テレビ局は関係者の話しとして、「ワニやヘビなど、不特定多数の危険な爬虫類が逃げ出したため、行方を追っている」と報じた。
気象台はボルノ州の全域に洪水警報を発令。河川近くの住民に避難命令を出した。同州のすべての学校は今後2週間休校となる。
ボルノ州は西アフリカ最大のイスラム過激派「ボコ・ハラム」による学生誘拐事件で知られ、何度もテロ攻撃に見舞われてきた。
ボコ・ハラムと国軍は戦争状態にあり、同国北中部では過去10年間の戦闘で3万5000人以上が死亡、約260万人が避難生活を余儀なくされている。