◎前政権は石炭火力を廃止する目標を設定していなかった。
2015年11月12日/チェコ共和国の炭鉱(Petr David Josek/AP通信)

1月7日、チェコ政府は2033年までに石炭火力発電所を段階的に廃止し、原子力発電と再生可能エネルギーの比率を高める新しい環境政策プログラムを発表した。

石炭火力は現在、チェコの総発電量の約50%を占めている。原子力発電所は約30%。

昨年末に発足した新政権を率いる市民民主党のペトル・フィアラ首相は記者団に、「チェコは2033年までに石炭火力を段階的に廃止するために、炭鉱の仕事に依存している地域の新たなエネルギー開発を推進し、移行に向けた条件を整えていきます」と述べた。

前政権は石炭火力を廃止する目標を設定していなかった。

地元メディアによると、政府の諮問委員会は2038年までに石炭を段階的に廃止するよう提案したという。

欧州の一部の環境活動家は2033年を「遅い」と評価した。

ドイツに拠点を置く環境NGOヨーロッパ・ビヨンド・コールは7日、AP通信の取材に対し、「気候科学者は2030年までに石炭を段階的に廃止する必要があると世界に告げています」と語った。「計画を加速させなさい...」

ドイツは2022年末までに原子力発電所を段階的に廃止することを決定したが、一部のEU加盟国は原子力への依存度を高める予定である。EUを統括する欧州委員会も原子力発電と天然ガス発電をクリーンエネルギーにラベル付けした新たな気候変動対策計画を提案した。

ドイツやオーストリアを含む一部のEU加盟国は欧州委員会の計画に反対しており、提案が承認されるかどうかは不透明な情勢である。提案は欧州議会とEU加盟国27カ国で審議され、過半数が支持すれば2023年に法制化される予定。

チェコは現在、6つの原子力発電所を運用しており、新たな発電所の建設計画をすでに承認している。

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