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マダガスカル・サイクロン災害、死者36人に、住宅1.8万棟全壊

東部沿岸に位置する第2の都市トアマシナを中心に深刻な被害が報告され、軍政は国家非常事態を宣言、国際社会への支援を呼びかけている。
2026年2月11日/マダガスカル東部のコミュニティ(AP通信)

アフリカ南東部沖の島国マダガスカル東部にサイクロン「ゲザニ(Gezani)」上陸し、少なくとも36人が死亡、370人以上が負傷、約1万8000戸の住宅が全壊するなど甚大な被害が発生した。軍政当局が12日、明らかにした。それによると、東部沿岸に位置する第2の都市トアマシナを中心に深刻な被害が報告され、軍政は国家非常事態を宣言、国際社会への支援を呼びかけている。

ゲザニは10日夜遅くにトアマシナ付近に上陸し、50メートルを超える暴風を伴いながら島内を横断した。軍当局は12日の声明で、死者が少なくとも36人に達したと発表し、さらに6人が行方不明、374人が負傷したと明らかにした。また、ゲザニによって約25万人が影響を受けたとしている。

死亡者のうち32人はトアマシナ周辺で確認された。地元当局は都市の約75%が被害を受けたと説明しており、多くの建物が全壊・損壊し、道路は倒木や瓦礫で覆われた。住宅の多くは暴風に耐えられない脆弱な構造であったため、倒壊や浸水による犠牲が相次いだとみられる。

被災地では住民が浸水地域を歩きながら、瓦礫となった自宅や街の復旧に取り組んでいる。トアマシナを視察したランドリアニリナ(Michael Randrianirina)大佐は「今必要なのは食料や生活必需品、そして建築資材だ」と述べ、国民と国際社会に支援を求めた。またランドリアニリナ氏は国民に助け合いの精神で復興に取り組むよう呼びかけた。

当局によると、住宅少なくとも1万7980棟が全壊、3万7000棟以上で被害が確認された。また、倒壊した建物や倒木が交通網を遮断し、孤立した地域も出ているという。衛星画像やドローン映像では、トアマシナの市街地が広範囲にわたって破壊されている様子が確認され、復旧には時間と大量の資源が必要だとみられている。

マダガスカルはインド洋に位置する人口約3100万人の島国で、熱帯低気圧の影響を受けやすい地域として知られる。2020年以降、毎年複数のサイクロンが上陸し、今回のゲザニの直前にも別のサイクロンが北西部を襲い、死者が出ていた。国連や各国・国際機関は人道支援の準備を進めているが、被災地へのアクセスや物流の混乱が復旧支援の大きな課題となっている。

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