◎山火事を悪化させている極度の乾燥と雨不足はエルニーニョ現象がもたらしたものである。
コロンビア政府は25日、首都ボゴタ郊外を含む複数の地域で山火事が発生していることを受け、非常事態を宣言し、国際的な支援を要請した。
当局は山火事の発生件数を25件から31件に引き上げ、そのうち9件は制御下にあると発表している。
地元メディアによると、いくつかの市町村で住民数百人が自主避難を開始したという。避難命令は出ていない。
ペトロ(Gustavo Petro)大統領は声明で、「チリ、米国、ペルー、カナダから救援要請に応じると連絡を受けた」と明らかにした。
またペトロ氏は国連とEUにも支援を要請したと述べた。
地元メディアによると、全国の約半数の自治体が山火事に最大限警戒するよう市民に勧告したという。
全自治体の約3分の1には消防署がなく、多くの専門家がブラジル、メキシコ、米国、カナダからの支援が不可欠と指摘している。
山火事を悪化させている極度の乾燥と雨不足はエルニーニョ現象がもたらしたものである。
エルニーニョ現象は太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象である。
非常事態宣言により、政府は山火事対策に予算を計上できるようになった。
陸軍は600人以上の兵士、航空機、装甲車などを複数の地域に配備し、消防と警察を支援している。