◎アジア最大の河川「長江」の水位は記録的なレベルまで低下し、いくつかの地域の降水量は平年の半分以下にとどまっている。
2022年8月16日/中国、湖北省郊外、雨雲の種をミサイルで散布するシーディング(新華社通信)

中国の国営メディアによると、当局は記録的な干ばつに対抗するため、ミサイルで雨雲の種を散布するシーディングを行っている。

シーディングは雨雲の種になる物質をある程度成長した雨雲の中に散布し、雲粒を雨粒に成長させる技術である。

当局は中部と南西部で雨雲を成長させ雨を降らせたいと考えている。

新華社通信によると、アジア最大の河川「長江」の水位は記録的なレベルまで低下し、いくつかの地域の降水量は平年の半分以下にとどまっているという。

この干ばつで水力発電所の運用が難しくなり、中部と南西部の一部地域では計画停電も行われている。電力会社によると、電力需給はここ数週間、熱波によるエアコン需要の急増でひっ迫し続けている。

気象当局は2カ月近く続く記録的な熱波に懸念を表明し、市民に可能な限り外出を控えるよう呼びかけている。

新華社通信によると、長江流域の省は雨不足に対抗するため、雨雲の種を搭載したロケットを打ち上げたという。湖北省はこれを種まき作戦と命名している。

しかし、専門家によると、長江流域の雨雲はほとんど成長しておらず、作戦は停滞しているようだ。

気象当局は四川省を含む多くの省で最高気温が40度を超えたと伝えている。

中国中央テレビ(CCTV)は四川省当局者の話を引用し、「四川省の市民はエアコンの設定温度を26度以上に保つよう求められた」と報じている。また四川省の公務員はエレベーターではなく階段を使うよう命じられている。

四川省では計画停電が導入されている。報道によると、一部地域は電力需要が高まる夕方に3時間停電したという。同省の工場は市民向けの電力を確保する取り組みとして、減産や停止を余儀なくされた。

CCTVによると、四川省の水力発電所のダム水位は半分程度にまで減少しているという。

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