◎中国は例年、この時期に大雨・洪水に見舞われているが、今年の被害は過去数年で最悪とみられる。
2023年8月11日/中国、西安市郊外の河川(Ng Han Guan/AP通信)

中国の南西部などで大雨による洪水や土砂崩れが発生し、少なくとも2人が死亡、16人が行方不明になっている。国営メディアが12日に報じた。

西日本と韓国に暴風雨をもたらした台風6号は熱帯低気圧に変わった後も中国の広い範囲に影響を与えているようだ。

中国中央テレビ(CCTV)によると、南西部では大規模な土砂崩れと洪水により数万人が避難を余儀なくされ、西部では土石流により2人が死亡、16人が行方不明になっているという。

北東部でも風雨が強まり、河川の決壊や氾濫が複数地点で確認された。

中国は例年、この時期に大雨・洪水に見舞われているが、今年の被害は過去数年で最悪とみられる。一方、雨の少ない地域では干ばつが続き、農作物が大打撃を受けている。

先月の台風5号も首都北京を含む広い範囲に大雨をもたらし、各地で洪水が発生。被害の全容は明らかになっておらず、経済損失は数千億元に達する可能性がある。

西安市郊外では11日、大規模な土石流が発生し、少なくとも2人が死亡、16人が行方不明になった。CCTVによると、救助隊は24時間体制で行方不明者の捜索に当たっているという。

西安では道路、橋、電力設備も被害を受け、多くの地域で停電が発生した。

四川省では約8万1000人が避難を余儀なくされた。報道によると、大雨で山腹が崩れ、道路が寸断されたものの、死傷者は今のところ確認されていないという。

東北部の長春市と吉林省でも熱帯低気圧の影響で大雨となっている。気象台は12日、複数の地域で1時間雨量が40mmに達する可能性があると発表し、大雨が予想されている地域の住民に不要不急の外出を控えるよう呼びかけた。

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