◎トロントは15日遅くから大雨に見舞われ、数千世帯が停電。地下鉄駅が水没するなど、各地で被害が報告された。
2024年7月17日/カナダ、オンタリオ州トロント、冠水したアンダーパス(AP通信)

カナダのトルドー(Justin Trudeau)首相は17日、最大都市トロントの多くの地域で大雨による被害が確認されたことを受け、治水対策を含む公共インフラを整備し、天災に備える必要があると表明した。

トロントは15日遅くから大雨に見舞われ、数千世帯が停電。地下鉄駅が水没するなど、各地で被害が報告された。

地元メディアによると、この大雨による負傷者や行方不明者は確認されていないという。

トロント中心部や周辺のいくつかの道路は冠水。多くの車が立ち往生した。消防は身動きが取れなくなった車などから14人を救助したと報告している。

トルドー氏はトロントで記者会見を開き、「今回のような大雨に備える必要があり、それには治水対策を含む公共インフラの整備が必要不可欠である」と語った。

またトルドー氏は「地球温暖化により、今回のような大雨は珍しいものではなくなった」と述べた。

気象台によると、トロントの17日天気はくもり。トロント中心部では複数の路線が乗り入れるユニオン駅の水が引き、運行を再開した。

その他の駅も16日に閉鎖されたが、全ての路線が運行を再開している。

カナダ放送協会(CBC)によると、トロント郊外の集落では洪水により、老人ホームの入居者113人が避難を余儀なくされたという。

州当局は17日、トロントおよび周辺のいくつかの河川の水位は依然として高く、川岸が滑りやすくなっていたり、崩壊の恐れもあるとして、市民に近づかないよう呼びかけている。

気象台によると、6時間雨量が200ミリ近くに達した地域もあったという。

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