◎恵みの雨のおかげで州都ハリファクスの山火事の約85%が鎮火し、延焼する可能性は低くなった。
カナダの消防当局は3日、東部ノバスコシア州の広い範囲で雨が降り、山火事がほぼ収まったと報告した。
公営カナダ放送協会(CBC)は州当局者の話しとして、「恵みの雨のおかげで州都ハリファクスの山火事の約85%が鎮火し、延焼する可能性は低くなった」と伝えている。
同州のヒューストン(Tim Houston)州首相は「午前の時点で10件あった山火事が、午後には5件に減少した」と記者団に語った。
またヒューストン氏は恵みの雨が消防士の消火活動を後押ししていると述べた。
ハリファクスで先週末に発生した山火事は多くの分譲地を駆け抜け、151戸の民家を含む建造物約200戸を焼き払った。
州政府は非常事態を宣言し、住民1万6000人以上に避難指示を出した。
ハリファクス北部では雨が降りしきる中、カナダ軍の兵士約20人が装甲車の外で山火事の延焼状況を監視していた。
軍報道官によると、この部隊は東部ニューブランズウィック州の基地から派遣された先鋒隊で、消火に必要な軍事支援を確認した後、本隊に出動を要請する予定だという。
ノバスコシア州シェルバーン郡郊外で発生した山火事は延焼を続けているとみられ、この地域の住民の約半数(6700人)が避難したままである。
この山火事も先週末に発生し、焼失面積は230㎢(東京ドーム5000個分)に達したと推定されている。
首相府の報道官はSNSに声明を投稿し、「ハリファクスの山火事がこれ以上延焼する可能性は低く、消防は雨のおかげでより積極的な戦術を採用できるようになるとみられる」と述べた。
それによると、3日午前の時点で制御不能とみなされていた2つの山火事の危険度は一段階引き下げられたという。
シェルバーン郡の学校は6日まで休校が決まっている。