◎カナダの山火事シーズンは5月から10月頃まで続く。
カナダ西部アルバータ州のジャスパー国立公園で山火事が発生し、数千人の住民と観光客が避難を余儀なくされている。現地メディアが23日に報じた。
同園はカナディアン・ロッキー最大の国立公園であり、ユネスコの世界自然遺産に登録されている。
現地メディアによると、同園周辺の住民約4700人と多くの観光客が避難を余儀なくされたという。
エドモントンから避難したという女性はAP通信の取材に対し、「22日午後にジャスパー国立公園の複数カ所で山火事が発生したと聞き、23日未明に荷物をまとめて出発した」と語った。
それによると、7キロほど進むのに数時間かかったという。
アルバータ州は数週間前から熱波に覆われ、山火事が多発。郊外のコミュニティではこれまでに7500人以上が避難を余儀なくされている。
消防によると、アルバータ州全土で160件以上の山火事が発生し、その多くが制御不能状態だという。死傷者が出たという情報はない。
カナダの山火事シーズンは5月から10月頃まで続く。昨年の焼失面積は同国史上最悪の1万5000平方キロメートル超(岩手県とほぼ同じ)、23万人以上が避難を余儀なくされ、4人の消防士が亡くなった。
山火事の原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。