◎カナダの山火事シーズンは5月から10月頃まで続く。
2024年7月23日/カナダ、西部アルバータ州、山火事が発生した国立公園近く(AP通信)

カナダ西部アルバータ州のジャスパー国立公園で山火事が発生し、数千人の住民と観光客が避難を余儀なくされている。現地メディアが23日に報じた。

同園はカナディアン・ロッキー最大の国立公園であり、ユネスコの世界自然遺産に登録されている。

現地メディアによると、同園周辺の住民約4700人と多くの観光客が避難を余儀なくされたという。

エドモントンから避難したという女性はAP通信の取材に対し、「22日午後にジャスパー国立公園の複数カ所で山火事が発生したと聞き、23日未明に荷物をまとめて出発した」と語った。

それによると、7キロほど進むのに数時間かかったという。

アルバータ州は数週間前から熱波に覆われ、山火事が多発。郊外のコミュニティではこれまでに7500人以上が避難を余儀なくされている。

消防によると、アルバータ州全土で160件以上の山火事が発生し、その多くが制御不能状態だという。死傷者が出たという情報はない。

カナダの山火事シーズンは5月から10月頃まで続く。昨年の焼失面積は同国史上最悪の1万5000平方キロメートル超(岩手県とほぼ同じ)、23万人以上が避難を余儀なくされ、4人の消防士が亡くなった。

山火事の原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。

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