◎カリブ海で猛威を振るったハリケーン・ベリルは熱帯低気圧になった後も広い範囲に大雨をもたらしている。
カナダの大西洋岸に低気圧が接近、広い範囲で大雨となり、少なくとも1人が死亡した。警察が12日、明らかにした。
カリブ海で猛威を振るったハリケーン・ベリルは熱帯低気圧になった後も広い範囲に大雨をもたらしている。
ベリルは先週、カテゴリー4の勢力でカリブ海諸国を通過。これまでにジャマイカで2人、グレナダで3人、セントビンセント・グレナディーンで3人、ベネズエラで3人の死亡が確認されている。
熱帯低気圧になったベリルは今週米テキサス州に上陸。バーモント州で洪水が発生し、少なくとも2人が死亡した。
カナダの警察当局によると、11日夜、東部ノバスコシア州ウルフビルの公園で遊んでいた少年が川に流され、その日の深夜、死亡が確認されたという。
少年は友人らと一緒に公園内の川で遊んでいた際、鉄砲水に巻き込まれた。
警察は少年の身元を明らかにしていない。カナダ放送協会(CBC)は関係者の話しとして、「亡くなったのは地元の高校生とみられる」と伝えている。
気象台によると、ノバスコシア州では11日夜から大雨となり、6時間の雨量が150ミリに達したところもあったという。
州政府は一部地域に避難勧告を出し、市民に対し、川や斜面に近づかないよう呼びかけている。
ウルフビルでは広い範囲で道路が冠水。床下・床上浸水被害も確認された。
カリブ海諸国の被害の全容は明らかになっていない。一部の専門家は全体の被害額を数十億ドルと見積もっている。