◎カナダの山火事シーズンは7月中旬頃にピークを迎える。
2023年6月26日/カナダからヨーロッパ大陸に流れる煙を捉えた衛星写真(Nasa Earth Observatory/ロイター通信)

カナダで今年発生した山火事から排出される煙の量が過去最高を更新した。EUのコペルニクス気候変動サービス(C3S)が27日に明らかにした。

カナダ政府によると、西部、北西部、東部の広い範囲で今年発生した山火事の件数は500件近くに達し、そのうち260件が制御不能と判断され、延焼を続けているという。

今年の焼失面積は7万1630㎢(九州の面積の2倍)を超え、過去最高を更新する可能性が高いようだ。

火災は主に西部のブリティッシュコロンビア州、アルバータ州、サスカチュワン州、ノースウェスト準州、東部のオンタリオ州、ケベック州、ノバスコシア州で報告されている。

カナダの山火事シーズンは7月中旬頃にピークを迎える。

トルドー(Justin Trudeau)首相は今月初め、「今年の山火事は前例のない規模になる可能性がある」と警告。広い範囲で乾燥と高温が予想されるため、過去最悪レベルに達する可能性があると指摘していた。

コペルニクスが27日に公表した報告書によると、カナダの山火事から排出された煙の量は同国で記録を取り始めて以来、最も多くなったという。

その結果、米ニューヨーク市、ワシントンDC、ボストンなどに煙が流れ込み、大気質に関する勧告が出る事態となった。

さらに、煙は大西洋を越えて欧州に到達。複数の国で大気質の悪化を示す数値が上昇した。

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