◎同国の治水対策はほとんど機能しておらず、数十ミリの雨で道路が冠水したり、川の水があふれたりする。
カメルーンの道路(UN Women)

カメルーンの首都ヤウンデで大雨による洪水が発生し、少なくとも27人が死亡、50人以上が負傷した。地元当局が9日、明らかにした。

それによると、ヤウンデの2地区では8日から大雨となり、多くの建物が流されたり、浸水被害に遭ったという。

大統領府の報道官はフェイスブックに声明を投稿。「陸軍・警察・ボランティアはこれまでに27人の死亡を確認した」と書き込んだ。

また報道官は被災者に哀悼の意を表し、必要な支援をできる限り速やかに提供すると約束した。

カメルーンでは近年、洪水が頻発している。専門家によると、同国の治水対策はほとんど機能しておらず、数十ミリの雨で道路が冠水したり、川の水があふれたりするという。

今回の洪水はヤウンデの郊外にある人造湖の堤防が決壊し、下流に大量の水が流れ込んだことで被害が拡大した。

被災地の自治体担当者は国営テレビの取材に対し、「少なくとも30戸の民家が濁流に巻き込まれた」と語った。

男女の遺体を収容したという大学生は国営テレビに「政府の支援は何も届いておらず、ボランティアが捜索・救助活動を主導している」と述べた。

犠牲者の遺体は学校の体育館などに安置されている。ヤウンデの中心部にある総合病院は7歳の女児を含む12人の負傷者を受け入れたと発表した。

カメルーン当局は洪水や地滑りの危険性が高い地域に建てられた掘っ立て小屋を強制的に取り壊している。今回の洪水に巻き込まれた民家の多くが取り壊しの対象になっていたようだ。

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