◎予報官によると、カリフォルニア州の最高気温は20日まで37~43℃になると予想されているという。
6月17日、米カリフォルニア州は一部地域の気温が危険なレベルに達し、電力供給に深刻な影響を与える可能性があるとして非常事態を宣言した。州当局によると、猛烈な熱波の影響で電力需要が急上昇し、電力網に大きな負荷がかかっているという。
ギャビンニューサム州知事は17日、特定の許可要件を一時停止する非常事態宣言に署名した。これにより、電力需要を満たすために、必要に応じて発電所の運転を強化できるようになった。
州の電力供給を管理しているカリフォルニア独立系統運用機関は、17日午後6時から午後9時までフレックスアラートを発行した。その間、住民はサーモスタットを25.5℃以上に設定し、洗濯機、食器洗い機、その他の主要な電化製品の使用を避けるよう促された。16日の夕方にも同様の警報が出されている。
アリゾナ州、ネバダ州、ユタ州などでも熱警報が発表された。当局は対象エリアの住民に、エアコンの効いた場所にとどまり、直射日光の当たる場所は極力避けるよう促した。
予報官によると、カリフォルニア州の最高気温は20日まで37~43℃になると予想されているという。多くの専門家が、「引き続きピーク時の電力使用を抑える必要がある」と警告した。
ニューサム州知事は17日の演説で、「非常事態宣言は19日の23時59分(現地時間)まで有効です」と述べた。「その間、電力網にかかる負担を減らし、必要に応じて電力供給を強化します。節電にご協力ください...」
地元メディアによると、同州のデス・バレー国立公園内の温度計が54℃を示したという。近くの村で雑貨店を営むウィロ・アルフォード氏はロイター通信の取材に対し、「本当に暑い」と述べた。
アリゾナ州フェニックスの最高気温は16日に48℃、ネバダ州ラスベガスでは46℃、コロラド州デンバーでは3日連続で38℃を記録した。
カリフォルニア州の一部地域の住民は、昨年8月の熱波で電力網のクラッシュを経験した。停電は2日間続き、20万人以上が影響を受けたと伝えられている。記録によると、同州内で熱波による大規模な停電が発生したのは2001年以来だったという。
州の電力当局はそれ以来、送電網や太陽光発電を含む発電設備の改修などを進め、電力網はアップグレードされたと伝えられている。
州の沿岸部はデス・バレーに比べるとはるかに涼しく、最高気温は35℃以下だった。熱波は週末まで続くと予想されており、予報官は「内陸部は特に注意が必要」と警告した。
熱波は大地をカラカラにし、植生を枯渇させ、大規模な干ばつを引き起こす。カリフォルニア州は昨夏、干ばつの影響などによる壊滅的な山火事に見舞われ、約17,800㎢(四国とほぼ同じ)が焼け野原になった。