◎ボルソナロ大統領は2019年の就任以来、貧困を解消する取り組みの一環として、アマゾンの開発を推奨してきた。
ブラジルの国立宇宙研究所は6日、アマゾンの4月の破壊面積が過去最高を更新したと明らかにした。
同研究所の森林破壊検出システム(DETER)のデータによると、4月1日~29日の間に破壊された熱帯雨林の面積は1012.5㎢(琵琶湖面積の1.5倍)に達したという。
DETERは来週、4月の最終版データを公表するとしている。
DETERの担当者は、「2015年に記録を取り始めて以来、4月の破壊面積としては過去最悪となった」と報告した。
ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領は2019年の就任以来、貧困を解消する取り組みの一環として、アマゾンの開発を推奨してきた。
ブラジルの環境保護団体や活動家は記録更新を嘆き、ブラジルと世界の運命は10月に予定されている大統領選にかかっていると訴えた。
DETERによると、1月~4月の破壊面積は1954㎢(東京都面積とほぼ同じ)で、前年同期間から69%増加し、こちらも過去最高を更新した。
一部の専門家は、伐採しにくい雨季に記録を更新したことに懸念を表明している。
世界自然保護基金ブラジル事務所のナポリターノ(Mariana Napolitano)氏はSNSに、「この時期としては極めて多い」と投稿した。
ボルソナロ大統領の報道官と環境省は特にコメントを発表していない。
10月の選挙で再選を目指すボルソナロ大統領は、アマゾンの貴重な自然と先住民族より経済を重視している。
世界最大の熱帯雨林は膨大な量の温室効果ガスを吸収するため、温暖化を抑制する取り組みに必要不可欠である。
米国の俳優レオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)さんは先週、ブラジル国民に選挙への投票を呼びかけました。
ディカプリオさんは、「ブラジルは気候変動の抑制に欠かせない重要なアマゾンやその他の生態系の故郷です」とツイートしている。「アマゾンは私たちに欠かせないものであり、健全な地球への変化を促せるかどうかは、あなたの投票にかかっています」