◎低気圧はカナダのバンクーバー島付近で爆弾低気圧になり、30~35メートルの暴風が吹き荒れた。
米国西海岸に爆弾低気圧が停滞し、北西部ワシントン州で2人が死亡、数十万世帯が停電している。現地メディアが21日に報じた。
同州キング郡ベルビューでは19日夜、倒木が民家を直撃し、シャワーを浴びていた女性が死亡した。
同州ウリンウッドではホームレスの野営地に木が倒れ、50代の女性が死亡した。
電力会社によると、複数の送配電線が切れ、20日夕方の時点で30万世帯以上が停電中。完全復旧には1週間以上かかる可能性があるという。
ワシントン州の送配電会社はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「2012年1月以来の強力な嵐で被害が拡大し、完全復旧には数日かかる見通し」と書き込んだ。
シアトル郊外でも停電が発生。21日未明の時点で2万世帯以上が影響を受けている。
低気圧はカナダのバンクーバー島付近で爆弾低気圧になり、30~35メートルの暴風が吹き荒れた。
爆弾低気圧は中心気圧が24時間で24hPaを超える急速な気圧低下を示す低気圧である。
北カリフォルニアからワシントンの広い範囲で猛烈な風が吹き、電柱が倒れ、複数の家屋や車両が被害を受けた。
国立気象局(NWS)によると、この低気圧は週末まで海上にとどまる見通し。西海岸は広い範囲で大雨になっている。
ワシントン州西部、オレゴン州西部、カリフォルニア州北西部の24時間雨量は80~100ミリ。200ミリ近くに達した地域もある。
カリフォルニア北西部では19日午後から雨が降り始め、22日朝まで止む見込みはない。週末までに300~450ミリの降雨が予想されている。