◎この夏、ギリシャ全土で2000件以上の山火事が発生。消防は過去20年間で最も山火事のリスクが高まっていると警告している。
ギリシャ、首都アテネ南東の国立公園近くで発生した山火事(Angelos Tzortzinis/Getty Images/AFP通信)

ギリシャ南部クレタ島の西部で発生した山火事が延焼を続け、消防隊が近くの集落の住民32人を避難させた。地元当局が7日、明らかにした。

それによると、約220人の消防士が島の西側で消火活動に当たっているという。

消防士たちは炎に飲み込まれる恐れがある集落の住民.32人をヘリコプターなどで安全なエリアに移送。航空機などを使って24時間体制で消火活動に当たっている。

地元メディアによると、現時点で負傷者は確認されておらず、少なくとも3つの村の住民数百人が当局の避難命令が出る前に避難したという。

自治体は一部地域の住民に避難命令を出している。

山火事は極度の乾燥、高温、強風の影響で急拡大。低木やオリーブ畑を焼き尽くした。

焼失面積は明らかになっておらず、関係自治体が中央政府と連携して調査している。

ギリシャの山火事シーズンは9月末頃まで続く。出火原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。

中央政府は先月初め、全国で高温と乾燥が続き、山火事のリスクが高まっていると警告していた。

この夏、ギリシャ全土で2000件以上の山火事が発生。消防は過去20年間で最も山火事のリスクが高まっていると警告している。

首都アテネを含む多くの地域で雨がほとんど降らず、乾燥が解消される見通しは立っていない。

しかし、放水機やヘリ消火、早期警戒ドローンなどの活躍などにより、ほとんどの山火事が発生から数時間以内に鎮火している。

地元メディアによると、下草の処理などで山火事を発生させたとして、今年これまでに数十人が逮捕されたり、罰金を科されたりしている。

南部ペロポネソス半島東岸のイドラ島で6月に発生した山火事では放火の疑いで10数人が逮捕された。

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