◎ケルンテン州とシュタイアーマルク州では4日から大雨が続き、洪水、土砂崩れ、河川の増水と氾濫が報告されている。
2023年8月5日/オーストリア、ケルンテン州、大雨により冠水した地区(AP通信)

オーストリア南部ではこの3日間大雨が続き、広い範囲で洪水が発生。少なくとも1人の死亡が確認された。地元当局が6日、明らかにした。

ケルンテン州政府によると、救助隊は6日、増水した川に流された住人1人の遺体を収容したという。

ネハンマー(Karl Nehammer)首相はX(旧ツイッター)に声明を投稿。亡くなった住民とその遺族に哀悼の意を表した。

ケルンテン州とシュタイアーマルク州では4日から大雨が続き、洪水、土砂崩れ、河川の増水と氾濫が報告されている。報道によると、数百人が避難を余儀なくされたという。

中央政府は被災地に陸軍を派遣し、消防と警察を支援している。

オーストリア放送会社(ORF)によると、ケルンテン州では消防士約2500人、シュタイアーマルク州でも約2500人が逃げ遅れた市民の救助などに当たっているという。

ORFは当局者の話として、「シュタイアーマルク州南部の集落で大規模な土砂崩れが発生し、民家が巻き込まれた」と伝えている。

ネハンマー氏は5日の閣議で被災地に中央政府の予算を割り当て、自治体の復旧・復興作業を支援すると発表した。

気象台は6日、南部の天候は落ち着きつつあるとしたうえで、市民に対し、土砂崩れの発生リスクは依然として高く、危険な地域には立ち入らないよう促した。

隣国スロベニアでも大雨による洪水被害が報告されている。ゴロブ(Robert Golob)首相は5日、同国が1991年の独立以来、最大の自然災害に直面しているとし、多くのインフラや民家が被害を受けたと明らかにした。

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