◎ギリシャの山火事シーズンは9月末頃まで続く。
ギリシャ・アテネ郊外で数百人の消防士が過去2日間で数十の山火事を鎮圧した。アテネ消防局が13日、明らかにした。
消防は週末、アテネ北東部の山火事に対処するため、400人以上の消防士と110台の消防車を投入したと発表。消防はその後、この地域に増援部隊を送り、13日午後の時点で700人以上の消防士と200台近くの消防車が活動している。
アテネ消防局は声明で、「消防士たちが市街地を脅かす数十の山火事を打ち負かした」と称賛した。
それによると、13日夕方の時点で、アテネ郊外で活発な山火事は確認されておらず、市街地に接近しているという報告もないという。
地元テレビ局の取材に応じた陸軍の現場指揮官は、「消防、警察、地元の消防団、ボランティア、陸軍兵士たちが水をまき、木を切り倒し、再燃のリスクをできる限り低減させるべく、各地で奮闘している」と語った。
EUのコペルニクス気候変動サービス(C3S)はギリシャの焼失面積を100平方キロメートルと推定している。
アテネ消防局によると、消防隊は過去24時間で41件の山火事を鎮圧したという。
山火事が発生しやすい状態は14日まで続く見通し。中央マケドニア、東マケドニア、北エーゲ海のいくつかの地域の山火事リスクは5段階の中で最高のレベル5に引き上げられた。
ギリシャでは10日から各地で山火事が相次ぎ、いくつかの町に避難命令が出され、3万人以上が避難を余儀なくされた。
EUの執行機関である欧州委員会は12日、ギリシャから支援を受けたと発表。他の加盟国に対応を要請した。
フランス、イタリア、チェコなどがギリシャに消防士や車両を派遣。消火活動を支援している。
一方、ギリシャの捜査当局は13日、アテネ近郊のアッティカ広域行政地域で発生した山火事について、意図的に火をつけた疑いで2人の未成年者を逮捕したと明らかにした。
複数のメディアによると、アッティカ広域行政地域で女性1人の死亡が確認されたという情報がある。
アッティカ広域行政地域の焼失面積は13日午後の時点で66平方キロメートルと推定されている。
被害の全容は明らかになっておらず、中央政府が関係自治体などと連携して調査している。
ギリシャの山火事シーズンは9月末頃まで続く。出火原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。
政府は先月初め、全国で高温と乾燥が続き、山火事のリスクが高まっていると警告していた。