米国で記録的な寒波続く、85人死亡、寒さに慣れていない地域で被害拡大
この寒波は大規模な冬の嵐に続いて襲来したもので、テキサス州からニュージャージー州に至る南東部・東部地域で極寒状態が続いている。
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米国南部を中心に記録的な寒波が続き、冬の嵐の影響で少なくとも85人の死亡が報告されている。深刻な低温と停電が広範囲で発生し、復旧作業と安全対策が急がれている。
この寒波は大規模な冬の嵐に続いて襲来したもので、テキサス州からニュージャージー州に至る南東部・東部地域で極寒状態が続いている。国立気象局(NWS)によると、北極由来の寒気の影響で未曽有の寒さと積雪・凍結が発生し、交通やインフラに甚大な影響を与えている。
死者の多くは低温や事故が原因とみられており、低体温症、車や雪そりの事故、除雪作業中の事故、不十分な暖房による一酸化炭素中毒などが報告されている。テキサスでは凍った池に転落した3兄弟が死亡。また2人の10代少女がそりで遊んでいる際の事故で命を落とすなど、痛ましい事故も相次いだ。ニューヨーク市では屋外で少なくとも10人が死亡したとの報告がある。
州別では、ミシシッピ州で冬の嵐関連の死者が14人に上り、29日午後の時点で9万5000戸以上が停電している。テネシー州保健局は13件の気象関連死を確認し、同州でも9万戸を超える世帯が長時間の停電状態にあるとしている。ルイジアナ州では74歳の男性が停電による低体温で死亡した。
広範な停電は暖房の喪失につながり、寒さに慣れていない南部地域の住民に深刻な影響を与えている。ミシシッピ州デルタ地域の住民は3日間電力が復旧せず、食料や薬が不足するなどの困難を訴えている。社会福祉関係者や消防・警察は、数日間連絡が取れていない住民への安否確認を進めているという。
復旧作業は一部で進んでいるものの、電力会社や道路管理当局は依然として困難な状況に直面している。テネシー州ナッシュビルでは電力復旧が週末までに完了しない可能性があるとの見通しが示され、住民の不安が高まっている。除雪や凍結対策のための重機や人員も不足し、地域によっては主要道路が依然として通行困難な状態が続いている。
一方で、NWSはさらなる寒波と吹雪が南東部を再度襲う可能性があり、さらなる準備と警戒を呼びかけている。サウスカロライナ、ジョージア、バージニア、テネシー州などの広い範囲で雪や強風が予想されている。
今回の寒波は暖房設備や冬装備が十分でない地域に大きな影響を与えている。低温に対して適切な対応が困難な家庭や高齢者を中心に被害が拡大し、専門家は厳しい条件下での安全確保と早期の支援体制構築の必要性を強調している。
