◎ラホールの人口は約1400万人。パキスタン第2の都市であり、世界で最も大気汚染がひどい都市のひとつにランクされている。
パキスタン東部パンジャブ州ラホールの大気質が前例のないレベルに悪化している。当局は3日、この事態を受け、市内の小学校を1週間休校にすると発表した。
ラホールの人口は約1400万人。パキスタン第2の都市であり、世界で最も大気汚染がひどい都市のひとつにランクされている。
その原因は車やバイクの排気ガス、焼き畑、野焼き。大気汚染は冬に深刻化することが多く、気象条件などの影響により大気がよどみやすい。
スイスに拠点を置く企業「IQAir」のデータによると、ラホールの大気質指数は2日に1000を超え、危険とされる300を大きく上回った。
パンジャブ州政府も3日に指数が1000を超えたと報告。「前例のない大気汚染」と評した。
州環境局の担当者はAFP通信の取材に対し、「関係当局に市内の公立および私立小学校を1週間閉鎖するよう勧告し、受理された」と語った。
当局は市内の病院に呼吸器の専門家やカウンセラーを配置するとしている。
ラホールの2日の微小粒子状物質(PM2.5)濃度は世界保健機関(WHO)の安全基準の40倍以上に達した。3日朝にはわずかに減少したものの、その後上昇し、2日の値を上回った。
専門家によると、汚染された空気に含まれるPM2.5は肺の奥深くに留まり、さまざまな健康被害を引き起こす。