パキスタン豪雨、死者46人に、アフガン国境で被害拡大
パキスタンの雨季は7月から9月末頃まで続く。
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パキスタン当局は6月30日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州などで発生した大雨による洪水の死者が46人に達し、行方不明者の捜索を続けていると明らかにした。
同国では1週間ほど前から各地で大雨となり、複数の河川が氾濫。カラチ、ペシャワル、クエッタなど、多くの都市で冠水被害が確認された。
国家防災管理局(NDMA)によると、カイバル・パクトゥンクワ州で22人、東部パンジャブ州で13人、南部シンド州で7人、南西部バルチスタン州で4人の死亡が確認されたという。
気象台も声明を出し、「モンスーンシーズン中は想定を超える雨が降る可能性がある」と強調した。
カイバル・パクトゥンクワ州では先週、スワト渓谷の河川沿いでピクニックをしていた家族17人が流され、4人が救助された。
救助隊は12人の遺体を収容し、残り1人の捜索を続けている。
パキスタンの雨季は7月から9月末頃まで続く。
パキスタンは気候変動の影響を受けやすい国のひとつである。北部の広大な氷河が溶けることで川の水位が上昇。雨季は温暖化の影響でより長く、より強力になった。
国土の3分の1が水没した2022年の大水害では1739人が死亡、200万戸以上の家屋が損壊。被害額は300億ドルと推定されている。