パキスタン東部で避難船転覆、5人死亡、洪水被災地
パキスタンの雨季は7月から9月末頃まで続く。
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パキスタン東部パンジャブ州で避難民を乗せた船が転覆し、少なくとも5人が死亡、十数人が救助された。国家防災管理局(NDMA)が6日、明らかにした。
それによると、事故はラホール近郊の地区で発生。強い流れにより船が転覆したという。
パンジャブ州では8月28日、豪雨と隣国インドのダム放流により3つの主要河川がほぼ同時に氾濫。4100を超える集落が被害を受けた。
この洪水とその後の大雨により、200万人以上が避難を余儀なくされた。当局によると、数十万棟の家屋が浸水し、数十平方キロメートルの田畑が泥に覆われたという。
被害の全容は明らかになっておらず、中央政府と関係自治体が調査を進めている。
当局は人畜保護のため、パンジャブ州内に423の避難キャンプ、512の医療施設、432の獣医診療所を設置。150万頭以上の家畜を移動させた。
パキスタンでは6月26日以来、大雨に関連する災害で約900人が死亡。パンジャブ州だけで200人以上の死亡が確認された。
インドが管理する北部の係争地カシミール地方でも数百人が死亡している。
パキスタンの雨季は7月から9月末頃まで続く。
パキスタンは地球温暖化の影響を受けやすい国のひとつである。北部の広大な氷河が溶けることで川の水位が上昇。雨季は温暖化の影響でより長く、より強力になった。
国土の3分の1が水没した2022年の大水害では1739人が死亡、200万戸以上の家屋が損壊した。