パキスタン豪雨、北部地域の死者350人超、必死の救助活動続く
6月26日以降、大雨に関連する災害で死亡した人は650人を超えた。
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パキスタンの国家防災管理局(NDMA)は18日、北部地域の大雨により、過去72時間で350人以上が死亡、180人以上が負傷し、救助隊が行方不明者の捜索を続けていると明らかにした。
北西部カイバル・パクトゥンクワ州と北部ギルギット・バルティスタン州では13日以降大雨が続き、複数の地域で土砂崩れ、洪水、鉄砲水が発生。犠牲者の大半がカイバル・パクトゥンクワ州で確認された。
ロイター通信はNDMA当局者の話しとして、「北部地域では18日午前に激しい雨が数時間にわたって降り、救助活動を一時中断した」と伝えている。
地元メディアによると、救助隊はその後、捜索・救助活動を再開したという。
6月26日以降、大雨に関連する災害で死亡した人は650人を超えた。
NDMAの報告によると、犠牲者の大半が洪水や鉄砲水に巻き込まれた人々で、住宅の倒壊で死亡した人は少数であった。
シャリフ(Shehbaz Sharif)首相はX(旧ツイッター)に声明を投稿。犠牲者と遺族に哀悼の意を表し、総動員体制で救助と今後の復興に当たると約束した。
被害の全容は明らかになっていない。
隣国インドの係争地カシミール地方でも大雨による災害で少なくとも60人が死亡、約150人が重軽傷を負い、200人以上が行方不明になっている。
パキスタンの雨季は7月から9月末頃まで続く。
パキスタンは地球温暖化の影響を受けやすい国のひとつである。北部の広大な氷河が溶けることで川の水位が上昇。雨季は温暖化の影響でより長く、より強力になった。
国土の3分の1が水没した2022年の大水害では1739人が死亡、200万戸以上の家屋が損壊した。