◎ジャック・ドーシーCEO「行動しなければ会話は分断を煽る。しかし、行動すれば公の会話を制限する。この措置は危険だと感じた」
◎トランプ大統領は、ツイッターやフェイスブックなどの企業が利用者の投稿したもので訴えられることを防ぐ法律、「セクション230」の廃止を強く望んでいた。
Getty Images/ツイッター社のジャック・ドーシーCEO

ツイッター社のジャック・ドーシーCEOは、1月6日のDC暴動を煽ったトランプ大統領のアカウントの永久凍結は正しいと述べた。

トランプ大統領はDC暴動前の集会で支持者を煽った「扇動の罪」に問われ、2度目の弾劾裁判にかけられている。

暴動開始後、トランプ大統領は、「選挙は悪意を持って奪われました。偉大な愛国者たちは極めて無礼に選挙を奪われました。それに抵抗する愛国者たちが抗議を起こしました。この日を永遠に覚えておいてください!」とツイートし、一時的にアカウントをロックされ、その後、永久凍結された。

ドーシーCEOはトランプ大統領が、「永久凍結は異常で受け入れがたい状況」と反論したことを残念に思うと述べた。

ジャック・ドーシーCEO:
「プラットフォーム内での健全な会話を促さなかったツイッター社にも一部責任がある」

ツイッター社のトランプ大統領永久凍結は波紋を呼んだ。

ドイツのアンゲラ・メルケル首相とメキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は、ツイッター社の対応に懸念を表明した。

2021年1月6日 AP通信/ワシントンD.C.議会議事堂周辺

ドーシーCEOはトランプ大統領が「明確な警告」を守らなかったため、アカウントを削除したと強調した。

ツイッター社は1月6日午後にトランプ大統領を12時間凍結し、「制限解除、誤ったメッセージを速やかに削除しなければアカウントは凍結される」と警告していた。

しかし、解凍されたトランプ大統領はツイッター社の警告を無視し、永久凍結された。

ドーシーCEOは今回の措置がインターネットに影響を与えると認めたうえで、「行動しなければ会話は分断を煽る。しかし、行動すれば公の会話を制限する。この措置は危険だと感じた」と述べた。

ツイッター社は、「一部の権限を持つ者が自由でオープンなインターネット上の発言を力でねじ伏せた」「中国と同じこと(検閲)をした」と非難を浴びている。

メルケル首相のスポークスマンは声明で、「ソーシャルメディアの措置には問題がある」と述べた。

メキシコの大統領も、「私は検閲されるのが好きではない」と述べた。

一部の専門家は、「アカウントとツイートの削除は、合衆国憲法修正第1条(言論の自由)の侵害にあたる」と指摘している。

一方、ツイッター社などのビックテックは、「自社の力でプラットフォームを構築した民間企業に修正第1条は適用されない」と主張している。

ジョー・バイデン次期大統領はツイッターやフェイスブックなどの企業に対し、「ヘイトスピーチやフェイクニュースを取り下げるために、もっと多くのことをしてほしい」と語った。

バイデン氏は以前、これらの企業が利用者の投稿したもので訴えられることを防ぐ法律、「セクション230」を廃止したいと述べている。なお、トランプ大統領は230の廃止を強く望んでいた。

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