◎フェイスブックはプライバシーアップデートに強く反対していた。
アップルは先日、待望のプライバシーアップデートを公開した。この機能はアプリに対し、ユーザーの個人情報を含むデータを取得する前にユーザーの許可を得るよう要求するもので、フェイスブックの怒りを買っている。
App Tracking Transparency機能(ATT)は、4月26日にリリースされたiOS14.5に含まれている。
アップルは26日に公開した動画の中でATTの機能について説明している。「これは、あなたのアプリがあなたの個人情報を含むデータをどのように使用および共有するかを選択肢できる機能です。あなたは年齢、場所、健康情報、消費習慣、閲覧履歴などのデータをアプリに提供するかどうかを選択し...」
同社は動画の中で、「一部のアプリはユーザーのデータを必要以上に取得しています」と述べた。「また一部のアプリには、あなたの個人情報を広告主やデータブローカーなどと共有する機能が組み込まれています」
アップルによると、個人情報を含むデータの取得はユーザーの許可を得ずに行われており、個人情報は高値で取引されているという。今回リリースされたiOS14.5を取得すれば、個人情報をアプリと共有するかどうかを選択できるようになる。
一部のデジタル著作権団体は数カ月遅れていた今回のアップデートを歓迎したが、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは強く反対していた。
フェイスブックは今回のアップデートでターゲット広告を使用する企業の能力が妨げられると主張している。
ザッカーバーグCEOは1月に開催した2020年第4四半期の決算発表の中で、「アップルは自社の支配的なプラットフォームを利用して、当社や他社のアプリの機能の一部を妨害しようとしています」と述べた。「プライバシーアップデートが導入されれば、多くの中小企業はターゲットを絞った広告を提供できなくなります...」
「アップルはユーザーを助けるための機能と主張していますが、それは大きな間違いです。彼らは圧倒的な支配力で自社の利益を追求し、中小企業の競争を妨げています。フェイスブックだけでなく、他の素晴らしいアプリを提供している企業もアップデートに反対しています。世界もそれがもたらす問題点を理解しなければなりません...」
昨年末、フェイスブックはニューヨーク・タイムズ紙や他の出版社の広告欄を購入し、アップルのプライバシーアップデートに反対する広告を掲載した。
フェイスブックの広報担当はAP通信の取材に対し、「ターゲットを絞った広告の使用の制限は大手のソーシャルメディアプラットフォームだけでなく、中小企業にも壊滅的な打撃を与えるでしょう」と述べた。