10月14日
メラニア夫人がバロン・トランプ氏の陽性を公表
ホワイトハウスのウェブサイトに掲載されたメラニア情報によると、トランプ大統領の末っ子、バロン・トランプ氏がコロナウイルスに感染していたという。
メラニア夫人は息子の体調について、「症状は出ず、療養の後、検査で陰性を確認した」コメントした。また、自分と同じタイミングで発症したと後述している。
その後、メラニア夫人も検査で陰性を確認したとのこと。なお、治療の詳細については明らかにしなかったが、世話人や医療関係者に謝意を示した。
メラニア・トランプ夫人の声明:
「私は身体の痛み、咳、頭痛を経験し、非常に疲れを感じた」
「病気から回復するまでの間、塾講する時間を与えられた。夫がウォルターリード病院に搬送された後、私は家族について塾講することに多くの時間を費やした」
一方、記者団の前に立ったトランプ大統領は開口一番、「バロンは元気だ!」とコメントし、選挙集会開催地のアイオワ州に飛んだ。
公聴会3日目/大統領の自己恩赦について
上院司法委員会の確認公聴会(3日目)に出席したエイミー・コニー・バレット裁判官は、大統領が自分自身を赦免できるかどうかについて明言しなかったが、「法を超えていない」と同意した。
以前、トランプ大統領は、「自分自身を赦す絶対的な力を持っている」と述べている。
共和党は大統領選挙前にバレット裁判官を最高裁判所判事に指名すべく、予定通り公聴会を進めている。
一方、民主党はこれを阻止したいが、気候変動、中絶、医療、LGBTQの権利などの問題でバレット裁判官を足止めすることはできず、3日目の「架空の質問」も却下された。
バレット裁判官は「個人的な見解」が裁定に反映されることはない、と誓っている。
民主党のパトリック・リーヒー上院議員は、大統領が犯罪を赦免できるかどうかバレット裁判官に質問した。
エイミー・コニー・バレット裁判官:
「最高裁判所は大統領がその命令に従うかどうかを制御することはできない」
「エイブラハム・リンカーンは南北戦争中に巡回裁判所の命令に従わなかった。裁判所は法律を宣言し、判決を下すことはできる。しかし、政治部門がそれにどう対応するかは制御できない」
バレット裁判官は、民主党副大統領候補のカマラ・ハリス上院議員から、「私たちの空気と水は気候変動の影響で脅かされていると思うか?」と質問を受け、「それは論争の的となる問題であり、私はそれに加わらない。私は公共政策の問題、政治的に物議を醸す問題について、個人的な見解を表明つもりはない」と回答を拒否した。
バレット裁判官は、女性の妊娠中絶の憲法上の権利を認めたロー対ウェイド事件は「超先例」を構成せず、画期的な判決への扉を半開きにしたと述べた。
なお、「ロー判決への異議申し立てについてどのように裁定するか」という質問は却下し、「個人的な見解が裁定に影響することはない」と主張した。
【確認公聴会以降の予定】
10月12日~15日:司法委員会主催の確認公聴会
10月15日:委員会による内部討論
10月22日:司法委員会投票
10月23日以降:バレット判事決定可否を決める上院投票
11月3日:大統領選挙
【エイミー・コニー・バレット裁判官について知っておくべきこと】
・中絶や同性愛者の結婚に反対する保守派。
・敬虔なカトリック教徒。なお、彼女は「信仰が判決や法的意見に影響を与えることはない」と主張している。
・インディアナ州在住、ハイチから養子縁組された2人を含む7人の子供の母親。
・アフォーダブル法(オバマケア/ACA)を支持した最高裁判所の判決(2012年)を批判している
※ロー対ウェイド事件:1973年、米最高裁判所は「妊娠中絶を憲法により保障された権利」と認め、堕胎禁止を違憲とした。
トランプ大統領がリジェネロン抗体の緊急承認を求める
ABCニュースによると、トランプ大統領は、自身に投与したリジェネロン社のモノクローナル抗体(臨床試験中)の緊急承認に向け調整を進めているという。
14日、ローズガーデンに姿を現したトランプ大統領は記者団に対し、「リジェネロンの抗体でとても早く体調が良くなった」と述べた。
ドナルド・トランプ大統領:
「一部の者は抗体の効果を疑問視しているが、私は素晴らしいと思っている」
「抗体の投与は治療だと思う。私はそのおかげで回復した」
ワシントンD.C.と35州で新規陽性数が増加
ABCニュースの調査によると、ワシントンD.C.(コロンビア特別区)と35州で過去2週間の新規陽性数が増加しているという。
【調査結果/対象は過去2週間分】
新規陽性:ワシントンD.C.と35州で増加。
陽性率:ワシントンD.C.と24州で増加。
入院患者:36州で増加。
死亡者:プエルトリコと11州で増加。
アメリカの過去1週間の新規陽性数平均は51,000件を超えている。
また過去1週間で、アイオワ州、モンタナ州、オクラホマ州、サウスダコタ州、ウィスコンシン州、ウェストバージニア州のコロナウイルスによる入院患者数が過去最高を更新した。
イタリアのICUの占有率が13.7%増
第二波に対処しているイタリアのICU占有率が13日から13.7%増加した。
市民保健機関によると、13日の新規陽性数は5,901件、前日から約1,200件増加したという。
ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、イタリアの累計感染者数は約37万人、36,289人の死亡が確認されている。
欧州最初の震源地になったイタリアの新規感染数は、ここ数週間で急激に増加。政府は13日から全国規模の制限を導入した。
【関連トピック】
・第二波と戦うフランスが非常事態を宣言
中国青島の大規模検査、対象は900万人
数カ月ぶりに新規感染を報告した中国山東省の青島では、市民約900万人の一斉テストが続いている。
青島市保健委員会は14日に声明を発表。820万人からサンプルを採集し、これまでのところ陽性は見つかっていないと述べた。
青島では週末に市立病院で小規模クラスターが発生。10日から14日の間に12件の新規陽性が報告されている。
青島市保健委員会によると、14日時点で532人の濃厚接触者を検査し、対象者は医療機関の監視下に置かれているという。
昨年12月に国内初の感染を報告した中国の累計感染者数は85,611人。これまでに4,634人が死亡した。
アメリカの新規感染数52,406件
ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、13日火曜日の新規感染数は52,406件、802人が死亡したという。
アメリカの新規感染ピークは7月中旬に記録した77,255件、ここ数週間は40,000~50,000件台を維持している。
【世界の感染状況/10月15日時点】
累計感染者 | 累計死者 | 新規感染者 (直近) | |
世界 | 3,830万人 | 109万人 | 269,975人 |
アメリカ | 791万人 | 21.6万人 | 52,406人 |
インド | 724万人 | 11.1万人 | 63,509人 |
ブラジル | 511万人 | 15.1万人 | 10,220人 |
ロシア | 134万人 | 23,205人 | 14,321人 |
コロンビア | 92.4万人 | 28,141人 | 5,015人 |
10月13日
ドナルド・トランプ「私はあなたたちの忌々しい町を救った」
ペンシルベニア州、ジョンズタウンの空港に降り立ったトランプ大統領は、いつも通りマスクを紛失したままステージに上がり、ファンに手を振った。
なお、一部の支持者たちは、「MAGA(Make America Great Again)」と書かれたロゴ入りマスクを着用していた。
ドナルド・トランプ大統領:
「ジョーはいい男ではない」
「彼は撃たれた。私が敗者に負けるところを想像できますか?あり得ない」
「彼はスクラントン(ペンシルベニアの都市)で生まれたと言っている。しかし、彼は去った。彼は去った。彼はあなたたちを見捨てた」
トランプ大統領は、同州の郊外で発生した黒人トランスジェンダー、ドミニク・フェルズ氏殺害に抗議する「ブラック・トランス・ライブズ・マター」の参加者たちを嘲笑した。
ドナルド・トランプ大統領:
「私に恩恵を与えてほしい。郊外の女性たちは私を好きにして(ほっといて)くれませんか?私はあなたたちの忌々しい町を救った」
また、コロナウイルスの治療については、「私は何かを飲んだだけだ。それが何であれ、私はすぐに気分が良くなった」と述べ、完全復活をアピールした。
今週、トランプ大統領はアイオワ、ノースカロライナ、ジョージア、フロリダでマスクレス集会を開催する予定である。
ジョー・バイデン「トランプは高齢者の命を軽視している」
民主党のジョー・バイデン氏は激戦州のひとつ、フロリダ州でキャンペーン集会を開催した。
バイデン氏は社会的距離やマスク着用ルールを守らず、好き勝手に行動するトランプ大統領を批判、「彼は高齢者の安全を考慮しない。ただの消耗品と思っている」と語った。
一方、昨日同州で「復活おめでとうキャンペーン集会」を開催したトランプ大統領は、マスクを紛失した状態で数千人の共和党有権者に熱弁を振るっている。
フロリダ州やペンシルベニア州などの接戦が予想される激戦州は、大統領選挙の勝敗に大きな影響を与える。
バイデン氏はフロリダ州南部の高齢者施設で小規模集会を開催した。
この日の集会もありとあらゆる感染予防対策が完璧に遵守されていた。
バイデン氏は、高齢者の感染リスクに興味を示さないトランプ大統領の姿勢を非難した。
ジョー・バイデン氏:
「ドナルド・トランプは共和党有権者だけを気にかけている。その他の者がコロナに感染しても知らん顔をするだろう」
「トランプは結果を一切気にせず、ホワイトハウス・スーパースプレッダーパーティを開催した」
イベントに参加したデビー・ワッサーマン・シュルツ下院議員は参加者に対し、「サンシャインステート(フロリダ州)の投票結果に大きな影響を与えるのは高齢者たちだ」と述べた。
バイデン氏(77歳)とトランプ大統領(74歳)は、「高齢者のひとり」として合衆国大統領選挙に出馬した。
トランプ大統領はバイデン氏を「いつも眠たい高齢者」と嘲笑し、13日にはナーシングホーム(介護施設)を暗示する「居住者のためのバイデン」とツイート。これに対しチームバイデンと反対派は、「高齢者の命を軽視している」と非難した。
トランプ大統領vsファウチ博士
13日、トランプ大統領はチームトランプの悪質テレビCMに異議を申し立てたファウチ博士に襲いかかった。
一方、世界を代表する感染症のエキスパートは、悪質編集のせいで連邦政府の取り組みを称賛させられた。
悪質テレビCMの中でファウチ博士は、「誰もがもっと多くのことをできるとは想像できない」と語り、「民主党では無理だった。トランプ大統領だからこそ危機を乗り越えられた」と示唆させられた。
ファウチ博士は11日に声明を発表、「50年近く公務を行ってきた中で、政治家候補を公に承認したことは一度もない」と述べた。
12日、ファウチ博士はCNNのインタビューの中で次のように述べている。
アンソニー・ファウチ博士:
「彼らの戦略は裏目に出るかもしれない。チームトランプは私のコメントを政治利用し、嫌がらせしてくる」
「キャンペーン広告は票の獲得を目的としている。彼らの嫌がらせは、一部の有権者に逆の効果をもたらすかもしれない」
「心の底から失望した」
これに対しトランプ大統領は13日午前にツイッターを更新。「医師が問題なし、マスクなしと言ったことは一度もない」と投稿した。これは、パンデミック発生直後のファウチ博士のコメント、「健康な者はマスクをつけるべきでない」を示唆している。
ファウチ博士や他の専門家がパンデミック当初にマスクを広く推奨しなかったことは事実である。しかし、これは医師や医療関係者のマスク不足を懸念しての発言であり、それの有効性は何度も繰り返し述べていた。
コロナウイルスと契約した社長のトランプ大統領は、陰性を公表する前にキャンペーン集会を再開。なお、岩盤共和党支持者たちはほとんどマスクを着用せず、社会的距離も全く考慮していなかった。
チームトランプの新CM、ファウチ博士は18秒頃に強制登場
ファウチ博士はキャンペーン集会を再開したトランプ大統領について、「懸念している」と述べた。
アンソニー・ファウチ博士:
「私たちは大統領が重症化しなかったことを喜んでいる」
「トランプ大統領は国民に対し、マスクの重要性を繰り返し説明すべきである。彼は免疫ができた、抗体があれば大丈夫と言いふらしている。誤解を与える発言は控えるべきだ」
ワシントン・ポストとABCニュースの世論調査によると、登録有権者の3分の2がトランプ大統領のコロナウイルス予防措置を不適切と回答した。
また58%がトランプ大統領のパンデミック処理対応(追加予算措置など)を却下し、支持は38%にとどまった。なお、ジョー・バイデン氏のコロナ対応を信頼すると回答した者は55%だった。
公聴会2日目/バレット裁判官が重要な質問を却下
13日、上院司法委員会に出席したエイミー・コニー・バレット裁判官は、重要な問題に関する質問を回避した。
トランプ大統領イチ押しの保守的な裁判官は、「中絶、医療、LGBTQ」の権利問題に引き込まれることを繰り返し拒否。質問に対し「議題はない」と答え、「法に基づき行動する」と誓った。
共和党は11月3日の大統領選挙前にバレット裁判官の最高裁判所判事就任を決めるべく、確認公聴会をコロナ救済パッケージ(PART2)より重要視し、強行採決に踏み切る構えである。
民主党はバレット裁判官が指名されることで、最高裁判所に到達する敏感な案件が共和党有利に働くことを恐れている。
彼女は先月87歳で死去した故ルース・ベイダー・ギンズバーグ裁判官の後任としてトランプ大統領に指名された。
【確認公聴会以降の予定】
10月12日~15日:司法委員会主催の確認公聴会
10月15日:委員会による内部討論
10月22日:司法委員会投票
10月23日以降:バレット判事決定可否を決める上院投票
11月3日:大統領選挙
民主党のエイミー・クロブシャー上院議員は、バレット氏が第7巡控訴裁判所の裁判官として提出した保守的な見解と決定を精査している。
バレット裁判官の記録の多くは、故ギンズバーグ裁判官の哲学とは真逆に見えるかもしれない。
司法委員会の民主党トップ、ダイアン・ファインスタイン上院議員は、中絶とLGBTQの権利についてバレット裁判官に意見を求めた。
エイミー・コニー・バレット裁判官:
「前例について私の見解を述べることは間違っている」
「私は法律に基づいて行動すると誓っている。他の決定を覆すつもりはない。そして、自分の選択を他人に押し付けたことは一度もない」
民主党は、来月最高裁判所で予定されている公的医療保険制度の訴訟審理で、バレット裁判官が打ち切りに投票することを恐れている。
バレット裁判官は以前、アフォーダブル法(オバマケア/ACA)を支持した最高裁判所の判決(2012年)を批判している。
ACAの審理について意見を求められたバレット裁判官は、「司法の規範は、個人の見解を述べることを禁じている」と主張、質問を却下した。
また、ACA紛争をどのように裁定するかと質問されると、「大統領や彼のスタッフとそれについて話したことはない」「司法権の独立を脅かすことになる」と反発した。
ファインスタイン上院議員は、「大統領選挙に関する紛争が発生した場合、審理への参加を控えるか」と質問。バレット裁判官は質問を却下し、「今は法的な結論を出すことはできない」と述べた。
トランプ大統領は、「大統領選挙前」に敬虔なカトリック信者で保守的なバレット裁判官が最高裁判所判事に就任することを切望している。
バレット裁判官の支持者と抗議者が集結
エイミー・コニー・バレット裁判官の判事就任に反対する抗議者たちが、最高裁判所前で抗議活動を行った。
あるグループは、故ルース・ベイダー・ギンズバーグ裁判官の「反対の首輪」を描いたマスクとビラを持ち、確認公聴会の中止を求めた。
一方、上院オフィスビルの外では、バレット裁判官およびトランプ大統領を支持する共和党有権者と思われる人々がマスクを紛失した状態で祈っていた。
クリスティアーノ・ロナウド氏が陽性
10月13日、ポルトガルサッカー連盟(FPF)は、セリエA、ユベントスのフォワード、クリスティアーノ・ロナウド氏がコロナウイルスに感染したと発表した。
FPFによると、「ロナウド氏に症状は出ておらず、自己隔離中」だという。
【クリスティアーノ・ロナウド氏の日程】
10月12日:ネイションズリーググループ戦、フランス戦(0-0) 出場
10月14日:ネイションズリーググループ戦、スウェーデン戦 欠場
10月17日:セリエA、FCクロトーネ戦 欠場
10月20日:チャンピオンズリーグ、FCディナ・モキエフ戦 欠場
10月25日:セリエA、ヴェローナFC戦 欠場?
10月28日:チャンピオンズリーグ、FCバルセロナ戦 欠場?