10月6日
バイデン氏「陰性と診断されなければ、第2回大統領討論会は中止すべき」
6日、ジョー・バイデン氏はメリーランド州ヘイガーズタウンの駐機場で記者団の取材に応じ、「第2回大統領討論会を楽しみにしている。しかし、トランプ大統領が陰性と診断されなければ、中止すべきだろう」と語った。
ジョー・バイデン氏:
「陰性と診断されればよい。しかし、ムリであれば、トランプ大統領は議論すべきでない」
またバイデン氏は、大統領討論会委員会が策定する厳格な感染予防ガイドラインに従うことが重要だと強調、「チームトランプ陣営がルールに従い、正しく対処することを願っている」と述べた。
第2回大統領討論会の舞台となるマイアミ市のフランシス・スアレス市長は地元メディアのインタビューに応じた。
フランシス・スアレス市長:
「トランプ大統領は陰性と診断されるまでマイアミ市に来るべきではない」
「私は大統領討論会の安全性を疑問視している。陽性者がいつどこで誰と交流するか分からないような事態は絶対に避けるべきだ」
一方、トランプ大統領は6日午前にツイッターを更新。「素晴らしい討論会になるだろう」とツイートした。
カリフォルニア州の下院議員が陽性
6日、民主党のサルード・カルバハル下院議員が検査で陽性と診断された。
カルバハル下院議員は声明の中で、「ウイルス陽性の人と接触したことを知り、検査を受けた」と述べた。なお、最初の検査は陰性だったものの、軽度の症状が出ていたため自己隔離を継続。その後、6日にPCR検査を受け、陽性と診断されたという。
カルバハル氏のスタッフによると、下院議員は2日の検査で陽性反応を示したユタ州のマイク・リー上院議員と接触していたという。
リー上院議員は、9月26日にホワイトハウスで開催されたエイミー・コニー・バレット裁判官の最高裁判所判事セレモニーに出席していた。なお、カルバハル下院議員はセレモニーに出席していない。
チームトランプのスティーブン・ミラー氏、陽性
6日、チームトランプの上級顧問、スティーブン・ミラー氏の陽性が確認された。
スティーブン・ミラー氏は、ペンス副大統領のコミュニケーションディレクターを務めるケイティ・ミラー氏と結婚している。なお、ケイティ・ミラー氏はホワイトハウスで最初に陽性を示した補佐官のひとりである(2020年5月に感染)。
これで、トランプ陣営として第1回大統領討論会に参加した9人中6人が陽性と診断されたことになった。
スティーブン・ミラー氏の声明:
「過去5日間、私はリモートで仕事を行っており、昨日まで毎日陰性だった。今日、陽性と判定されたため、検疫に入る」
ホワイトハウス・クラスター
ABCニュースによると、ホワイトハウスのプレスショップのスタッフ2人と軍事補佐官が新たに陽性と診断され、ホワイトハウス・クラスターの症例数は23件になったという。
そのうち、ホワイトハウス報道官の感染者は5人。ハリソン・フィールズ報道士補とジャレン・ドラモンド報道士補がリスト入りした。
また、ニュージャージー州沿岸警備隊のジェイナ・マッカロン少佐も週末に陽性が確認されたという。マッカロン少佐は、10月1日に開催されたトランプチャリティーゴルフ募金集会(ニュージャージー)に参加していた。
ホワイトハウススタッフは完全なPPEを着用する
6日、メラニア夫人の広報担当官は、トランプ大統領と家族が居住するホワイトハウスの「行政棟」におけるコロナウイルス感染予防措置を発表した。
ファーストレディの首席補佐官、ステファニー・グリシャム氏は声明の中で、「スタッフは完全なPPE(個人用防護具)を着用し、社会的距離のルールを含む最新のガイドラインに従い、必要な全ての予防措置を引き続き講じる」と語った。
現在、トランプファミリーと直接接触するスタッフは毎日PCR検査を受け、サポートスタッフは48時間ごとにテストされているという。
グリシャム氏はABCニュースの取材に対し、「メラニア夫人のオフィスメンバーは仕事をしている」と答えた。なお、「大統領とメラニア夫人の検疫期間中、スタッフは感染防止の観点から出勤ではなく自宅待機させるべきではないか?」という記者の質問は無視された。
ペンス副大統領の医師「検疫は必要ない」
マイク・ペンス副大統領の担当医は記者から「自己隔離に入るべきではないか?」と質問され、次のように述べた。
ペンス副大統領の担当医:
「副大統領はトランプ大統領を含むコロナウイルス感染者と密接に接触していない」
ペンス副大統領とトランプ大統領が最後に触れ合ったのは、第1回大統領討論会前の9月28日である。
またペンス副大統領は、9月26日に開催されたエイミー・コニー・バレット裁判官の最高裁判所判事セレモニーに出席、現時点で、このセレモニーに出席した11人が陽性と診断されている。
現在、ペンス大統領は7日に開催される副大統領討論会に先立ち、ユタ州内で活動している。
ペンス大統領の担当医によると、副大統領は毎日簡易検査とPCR検査を受けており、6日も夫人と共に陰性を確認したという。
ショーン・コンリー医師「大統領に症状はでていない」
6日、ウォルターリード病院のショーン・コンリー医師は、トランプ大統領の容態について報告書を提出。「現在、コロナウイルスの症状は出ていない」と報告した。
報告書によると、医療チームはホワイトハウス内で大統領の体調を確認し、発熱等の症状がないことを確認。酸素飽和度も95%~97%と安定しており、引き続き絶好調を維持しているという。
民主党「ホワイトハウス・パンデミック情報を共有すべき」
ワシントンD.C.、メリーランド州、バージニア州を代表する9人の民主党員は、ホワイトハウス内で発生したパンデミックの詳細情報を共有するよう求めている。
民主党員たちは、高官、ホワイトハウスで働いている補佐官などの上級スタッフのPCR検査日、陽性症例の総数などを開示すべきと主張した。
6日に発表された声明:
「今、アメリカ国民を危険にさらす政治パフォーマンス、コロナウイルスの危険性を軽視する発言など誰も望んでいない」
「スタッフや関係者の保護に失敗すれば、政権の信頼は失墜するだろう」
Facebookがトランプ大統領の投稿を削除
6日、Facebookは、インフルエンザの死者数を誤って引用したトランプ大統領の投稿を削除した。なお、ツイッターは同様の投稿に誤解を招くコンテンツラベルを提供している。
トランプツイート:
「インフルエンザの季節が近づいている。ワクチンが提供されているにも関わらず、時には10万人超える人々がインフルエンザで亡くなっている」
「インフルエンザで国を閉鎖する?いいえ、私たちはコロナウイルスと暮らし学んでいる。それは致命的ではない!!」
Flu season is coming up! Many people every year, sometimes over 100,000, and despite the Vaccine, die from the Flu. Are we going to close down our Country? No, we have learned to live with it, just like we are learning to live with Covid, in most populations far less lethal!!!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) October 6, 2020
Facebookの広報担当者は声明を発表、「コロナウイルスの重症度に関する誤った情報が記載されていたため、削除した」とコメントした。
一方、ツイッターは投稿を残したが、「コロナウイルス関連の誤解を招く可能性のある有害な情報拡散に関する」プラットフォームのルールに違反したとして、トランプツイートにモザイクをかけた。
疾病予防管理センター(CDC)によると、アメリカ国内のインフルエンザによる年間死亡者数は2010年以降、12,000人~61,000人の間で推移しているという。
トランプ大統領はパンデミックの初期に同様の比較を国民に提供している。
2020年3月9日のトランプツイート:
「昨年、37,000人のアメリカ国民がインフルエンザで亡くなった。年間平均27,000人~70,000人がそれに罹り亡くなっている。しかし、何もシャットダウンされず生活と経済は続いている」
「現時点でコロナウイルスの確定症例は546件。22人が死亡した。考えてみてください」
これまでに21万人以上のアメリカ国民がコロナウイルスで死亡している。
トランプ大統領「討論会には予定通り出席する」
10月6日AM、トランプ大統領は10月15日にフロリダ州マイアミで開催される第2回大統領討論会に出席する予定だとツイートした。
I am looking forward to the debate on the evening of Thursday, October 15th in Miami. It will be great!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) October 6, 2020
トランプ大統領の担当医、ショーン・コンリー医師は記者団から大統領討論会について尋ねられた時、「我々は大統領を24時間監視する。どこに行こうとそれは変わらない」と述べている。
5日、チームトランプはABCニュースの取材に対し、「議論するのは大統領である」と語った。