10月5日
チームトランプがコロナ募金を開始
5日深夜、チームトランプはウォルターリード病院から運搬されたトランプ大統領のツイート、「コロナに支配されるな」を活用し募金活動を開始。「コロナをコントロールする」と共和党有権者に促し、募金を迫っているという。
チームトランプの送付した電子メール件名は、「私は戻ってきた」だった。なお、トランプ大統領はコロナウイルスを完全に克服したわけではない。
電子メールには、「私たちは大変素晴らしい治療方法と薬を開発した」と書かれている。しかし、トランプ大統領は「特権で」世界最高水準の医療を受けており、ほぼ全てのアメリカ国民はこれにアクセスできない。
「これだ・・・この危機的状況を打破するためには、素晴らしい医療が必要だ」と電子メールは共和党有権者に語りかけた。
バイデン氏がトランプ大統領の行動と発言を非難
ジョー・バイデン氏は南フロリダのローカル10ニュースのインタビューに応じ、コロナウイルスを患った状態でホワイトハウスに戻り、スタッフを危険にさらそうとしているトランプ大統領と彼のツイートを厳しく非難した。
ジョー・バイデン氏:
「トランプ大統領は、コロナウイルスにあなた(国民)の人生を支配させてはならないと言った」
「亡くなったアメリカ国民205,000人の遺族にそう伝えなさい」
トランプ大統領がホワイトハウスに着陸
5日午後6時53分、マリーンワンは無事ホワイトハウスサウスローンに着陸。地上に舞い降りたトランプ大統領は、いつもと変わらぬ足取りで記者の前を通過し、ホワイトハウスに入場した。
その後、トランプ大統領はホワイトハウスの階段をゆっくりと上り、カメラの前でマスクを外した。
公衆衛生対策を無視し続けた挙句、コロナウイルスに感染したトランプ大統領は、マリーンワンに「親指を立てて敬礼」、復帰を力強くアピールした。
現在、トランプ大統領に関わった18人が陽性診断を受けている。
ホワイトハウスの情報筋によると、政権関係者は「新たな感染者が出る」ことを恐れているという。
BREAKING: Pres. Trump arrives back at the White House, and removes his mask, following several nights at Walter Reed Medical Center. The president left Walter Reed this evening despite not having completed his full COVID-19 treatment. https://t.co/XCER5YMh2e pic.twitter.com/rTfKo35d4G
— ABC News (@ABC) October 5, 2020
トランプ大統領、帰還
トランプ大統領がウォルターリード病院から離陸
ウォルターリード病院に3泊したトランプ大統領は、コロナウイルスから完全に回復していない状態でホワイトハウスへの帰宅準備を始めた。
5日午後6時38分、珍しくマスクを着用したトランプ大統領は、シークレットサービスに囲まれマリーンワンに乗り込んだ。
BREAKING: Pres. Trump gives a thumbs up as he leaves Walter Reed Medical Center, where he was admitted Friday after testing positive for COVID-19.
— ABC News (@ABC) October 5, 2020
The president did not answer a shouted question about others in his orbit who have tested positive. https://t.co/DWSBofwQdM pic.twitter.com/gZfv8b5BkH
マリーンワンに乗り込むトランプ大統領
トランプ大統領は出発直前にツイッターを更新、「まもなくキャンペーントレイルに戻るだろう」とツイートした。
担当医のショーン・コンリー医師は、トランプ大統領のホワイトハウス帰還を支持しつつも、「完全回復していないこと」「早期(軽症患者)のレムデシビル投与は未知の領域であること」を認め、これかれも24時間監視すると述べている。
疾病予防管理センター(CDC)のガイドラインには、「患者を部屋の外に運ぶことは、医学的に不可欠な目的に限定されるべきである」と書かれている。
陽性カミングアウトから3日、トランプ大統領を乗せたマリーンワンはウォルターゲート病院を離陸した。
副大統領討論会
大統領候補討論会委員会(CPD)のフランク・ファーレンコフ氏はABCニュースの取材に応じ、「チームバイデンおよびカマラ・ハリス上院議員のチームから、10月7日に開催される副大統領討論会で候補者の間に”プレキシガラス”を設置するよう要請された」と語った。
また、ファーレンコフ氏は「マスク着用ルールを厳格化する」と述べ、候補者および司会者を除く者がマスクを紛失すれば、その場から退去させると語った。
フランク・ファーレンコフ氏:
「ステージにいる候補者以外はマスクを着用しなければならない。もしマスクを紛失すれば、”誰であろう”と会場から追い払われるだろう」
一方、マイク・ペンス副大統領チームのコミュニケーションディレクター、ケイティ・ミラー氏は次のように応戦した。
ケイティ・ミラー氏:
「討論に自信のないハリス上院議員は、自分の周囲に防御壁を設置し、ペンス副大統領の攻撃に耐えたいようだ。何なら盾も用意しておくといい」
第2回大統領討論会
チームトランプによると、トランプ大統領はマイアミ州で開催される第2回大統領討論会に出席する予定だという。
ティム・マートー氏はABCニュースの取材に対し、「トランプ大統領は出席すると言った」と述べた。
第2回大統領討論会はトランプ大統領の陽性確認日から2週間後の10月15日に開催される。
ウォルターリード病院で記者会見したショーン・コンリー医師は、トランプ大統領のキャンペーン復帰について質問され、「私たちは大統領の状態を24時間チェックする。彼がどこに行こうとそれは変わらない」と答えた。
【大統領テレビ討論会の日程】
・9月29日、オハイオ州クリーブランド
・10月15日、フロリダ州マイアミ
・10月22日、テネシー州ナッシュビル
ショーン・コンリー医師
5日、トランプ大統領の担当医を務めるショーン・コンリー医師は記者団に対し、「大統領の発熱は72時間以上前に治まり、酸素レベルも正常である」と語った。
ショーン・コンリー医師:
「トランプ大統領の体調は完全に回復したわけではない。しかし、我々は大統領の状態を24時間体制で監視し、世界最高の医療を提供する。ホワイトハウスに戻ってもそれは変わらない」
トランプ大統領は5日AMに3回目のレムデシビル投与を受けた。医療チームのブライアン・ガリバルディ博士は記者団に対し、「大統領の体調に変化はない」と強調した。
ブライアン・ガリバルディ博士:
「大統領は退院する前に4回目のレムデシビル投与を受ける。その後、ホワイトハウスで最後の投与(6日)を受けることになる」
トランプ大統領は、ステロイド薬「デキサメタゾン」の投与も続けている。
トランプ大統領「5日の午後6時30分に退院する」
ウォルターリード医療センターに入院中のトランプ大統領はツイッターを更新、「5日の午後6時30分に退院する」とツイートした。
また「コロナウイルスを恐れてはいけない。それにあなたの人生を支配させてはいけない」と記し、復調を力強くアピールした。
その後、トランプ大統領の医療チームも、「大統領は改善を続け、全ての退院基準を満たした」と発表、5日午後6時30分に退院することを認めている。
この日、トランプ大統領は予定通りレムデシビルを処方、ホワイトハウスへの帰還が決まった。
I will be leaving the great Walter Reed Medical Center today at 6:30 P.M. Feeling really good! Don’t be afraid of Covid. Don’t let it dominate your life. We have developed, under the Trump Administration, some really great drugs & knowledge. I feel better than I did 20 years ago!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) October 5, 2020
メドウズ首席補佐官、メラニア夫人は陰性
5日、マーク・メドウズ首席補佐官は、トランプ大統領の顧問、イヴァンカ・トランプ氏とその夫のジャレッド・クシュナー氏と共に、PCR検査で陽性を確認したとコメントした。
ホワイトハウス報道官スタッフ2名、陽性
ホワイトハウス報道官のケイリー・マケナニー氏に続き、スタッフ2名の陽性が確認された。
情報筋によると、陽性だったのはチャド・ギルマーティン報道官補とカロリン・レビット氏。ギルマーティン氏の結果は4日に判明していたという。
レビット氏のデスクは報道部門の中央エリア、ブリーフィングルームの近く。数十人の報道関係者、ホワイトハウス関係者が毎日このエリアを通過する。
ケイリー・マケナニー報道官、陽性
10月5日、ホワイトハウスはケイリー・マケナニー報道官の陽性が確認されたと発表した。
4日夜、マケナニー氏はフォックスニュースに出演、マスクを着用せずに記者と話していた。
数十名の記者団と連日やりとりしているマケナニー氏は、「記者、プロデューサー、報道関係者は、ホワイトハウス医療ユニットによって管理されている濃厚接触者リストに入っていない」と述べていた。
4日夜にインタービューを受けたマケナニー氏は、回答前にマスクを外している。
マケナニー氏は、ホワイトハウス第1陽性者のホープ・ヒックス氏と接触した4名の補佐官のひとりだったが、検疫せず職務を続けていた。
なお、マケナニー氏がトランプ大統領のいるウォルターリード病院を訪ねた形跡はない。
メラニア夫人「回復している」
メラニア夫人は5日にツイッターを更新。「体調は良くなった。医療関係者やスタッフに感謝している。もうしばらく自宅で静養する」とツイートした。
My family is grateful for all of the prayers & support! I am feeling good & will continue to rest at home. Thank you to medical staff & caretakers everywhere, & my continued prayers for those who are ill or have a family member impacted by the virus.
— Melania Trump (@FLOTUS) October 5, 2020
メラニア夫人「医療関係者やスタッフに感謝している」
メラニア夫人の陽性は、トランプ大統領と同じく1日早朝に判明。以来、ホワイトハウスに留まり静養している。
ホワイトハウススタッフの感染予防対策
ホワイトハウススタッフによると、「体調に異変を感じた場合、自宅待機すること」と電子メールで命じられたという。
スタッフへの電子メール:
「喉の痛み、咳、発熱、頭痛、新たな味覚や嗅覚の喪失、筋肉痛、悪寒、下痢、呼吸困難などの症状が見られた場合は、自宅に待機すること」
また情報筋によると、トランプ大統領の側近、ホープ・ヒックス氏は9月30日に陽性を示した「最初のホワイトハウス当局者(高官クラス)」だったという。
ヒックス氏は9月29日の第1回大統領討論会に出席し、マスクを着用せずに関係者と接触していた。
メドウズ首席補佐官「大統領はホワイトハウスに戻ってくる」
マーク・メドウズ首席補佐官はABCニュースの取材に対し、「退院はトランプ大統領と医療チームの話し合いで決まる。まだ決定ではないものの、5日中にホワイトハウスに戻ってくるだろう」と語った。
トランプ大統領の担当医、ショーン・コンリー医師は、先日の記者会見で「5日に退院できる可能性もある」と述べていた。
共和党有権者に復調をアピールするトランプ大統領
10月5日、ウォルターリード病院に入院中のトランプ大統領は、立て続けにツイッターを更新した。
SPACE FORCE. VOTE!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) October 5, 2020
PRO LIFE! VOTE!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) October 5, 2020
トランプ大統領は減税についてもツイート、民主党が政権をとれば大変なことになるとアピールした。
IF YOU WANT A MASSIVE TAX INCREASE, THE BIGGEST IN THE HISTORY OF OUR COUNTRY (AND ONE THAT WILL SHUT OUR ECONOMY AND JOBS DOWN), VOTE DEMOCRAT!!!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) October 5, 2020
さらに、「バージニア州の民主党州知事は、あなたの第2改正(武器を保持、負担する個人の権利)を抹消しようとしている」とツイート。バージニア州の共和党有権者にアピールした。
Virginia Voters! Your Governor wants to obliterate your Second Amendment. I have stopped him. I am the only thing between you and your Second Amendment. Working hard in Virginia. It’s IN PLAY. Better Vote for your favorite President, or wave goodbye to low taxes and gun rights!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) October 5, 2020
ウォルターリード病院の医師がトランプ大統領の小旅行を批判
ジョージ・ワシントン大学病院の災害医療責任者兼、ウォルターリード医療センターの非軍事主治医を務めるジェームズ・フィリップス博士は、5日のグッドモーニングアメリカに出演。ウォルターリード病院から共和党有権者のもとに駆けつけたトランプ大統領の小旅行を批判した。
ジェームズ・フィリップス博士:
「どの車でも、マスクがあろうとなかろうと、感染のリスクが高いことは間違いなく、懸念している」
「トランプ大統領の狙いは分からないが、リスクは理解できる。車内にいたシークレットサービスのエージェントは間違いなく危険にさらされた。彼らは非常に優秀で、病院内でもあらゆる感染予防対策を徹底し、ウイルスから身を守りつつ、大統領を警護している」
アンカーから「アメリカ国民に向けて発信されるトランプ大統領の情報について、誤解を与えない配慮が必要か?」と尋ねられたフィリップス博士は、「医療関係者は最大限努力している」と答えた。
ジェームズ・フィリップス博士:
「大統領には特権がある。そして世界に提供される情報がいつもバラ色とは限らない。しかし、少なくとも関係者の医療処置は適切だった。大統領を復調させるために、皆、ベストを尽くしている」
「特定の医師がトランプ大統領の行動で圧力にさらされており、メディアからも厳しい目を向けられている」
フィリップス博士は4日にツイッターを更新。トランプ大統領の小旅行は「狂気」であり、関与させられたエージェントの健康と命を危険にさらしたと批判ツイートを投稿していた。
10月4日
トランプ大統領「できるだけ早く退院したい」
情報筋によると、トランプ大統領の体調は非常によく、「できるだけ早く退院したい」と主張するため、補佐官から「焦らぐ慎重に対応した方がよい」と促されたという。
情報提供者:
「4日夜の時点で、トランプ大統領の退院スケジュールはまだ確定していない」
「医療チームは、早ければ5日に退院できるかもしれない、と述べている」
ホワイトハウスはトランプ大統領の小旅行を「安全」と強調
4日午後、ホワイトハウスのジャッド・ディアー副報道官は、ウォルターゲート病院からマイカーで一時離脱したトランプ大統領の小旅行について、「安全を考慮している」と強調した。
ディアー副報道官は記者団に対し、「短い乗車時間だったが、適切な予防措置を徹底している」と語った。なお、エージェント等の詳細情報についてはコメントを拒否した。
ジャッド・ディアー副報道官:
「有権者への挨拶は、医療チームによって適切に管理され、安全だと認められている」
ヴァンダービルト大学の予防医学教授を務めるウィリアム・シャフナー博士はABCニュースの取材に対し、次のように述べた。
ウィリアム・シャフナー博士:
「トランプ大統領は誰も勧めないことをした」
「シークレットサービスのエージェントを危険にさらしたかもしれない。危険な旅行は控えるべきだ」
バイデン氏は陰性
チームバイデンによると、ジョー・バイデン氏は4日にPCR検査を受け、陰性だったという。
トランプ大統領は最初の陽性結果を公表しなかった
情報筋によると、10月1日夕方のフォックスニュースに出演したトランプ大統領は、出演前に「簡易検査を受け、陽性と判明した」と関係者に語っていたという。
トランプ大統領はより正確なPCR検査の結果を待っていたため、「最初の簡易検査の陽性結果は明らかにしなかった」ようである。
なお、情報筋によると、トランプ大統領はヒックス氏と自分の陽性を知っていたにもかかわらず、フォックスニュースへの出演自粛について言及することはなかったという。
共和党支持者へのアピールを忘れないトランプ大統領
4日午後、トランプ大統領はマイカーに乗車し、ウォルターリード病院の外に集まった共和党支持者に挨拶した。
トランプ大統領は車内から群衆に手を振り、体調の回復をアピールした。
その後、トランプ大統領はウォルターリード病院にとんぼ返りし、新しい動画をツイート。共和党支持者に感謝し、「素晴らしい訪問だった」とコメントした。
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) October 4, 2020
トランプ大統領「私は元気だ。みんなありがとう」
またトランプ大統領はビデオメッセージの中で、自分がコロナウイルスに感染しているのにも関わらず、「病院関係者を激励した」と述べた。
なお、シークレットサービスの広報担当者は、「トランプ大統領の小旅行がエージェントの健康と安全に与える影響」についてコメントすることを拒否した。
その後、政府高官はABCニュースの取材に対し、「トランプ大統領は仕事を終え、ウォルターゲート病院に戻った。大統領はまだ退院していない」と語った。
トランプ大統領の医療チームは、「早ければ5日中に退院できるかもしれない」と言及している。
トランプ大統領ゴルフイベント
ニュージャージー州保健当局は、10月1日にベッドミンスターのゴルフ場で開催された「トランプ大統領チャリティーゴルフ募金集会」の出席者にコロナウイルスへの警戒を呼び掛けた。
❗️UPDATE❗️DOH & @SomersetCntyNJ Dept. of Health have received information from the management of Trump Nat’l Golf Course in Bedminster, NJ & the White House.
— NJDOH (@NJDeptofHealth) October 4, 2020
The White House supplied to NJ officials the names of at least 206 individuals who attended the events.
トランプ大統領チャリティーゴルフ募金集会に出席した皆様へ
保険当局によると、募金集会の参加者は206人だという。
ニュージャージー州保健当局のツイート:
「我々はこのイベントに参加した個人と連絡を取っている。トランプ大統領とその関係者に接触した場合は、所定の関係機関に連絡し、適切な自己隔離を推奨する」
「PCR検査を希望する場合は、少なくとも5日~7日は待つことを検討した方がよい。それ以前に検査を受ければ、陽性であっても陰性と診断される可能性がある」
保健当局はゴルフクラブのスタッフと連絡を取ったうえで、参加者の追跡調査を開始。不安を感じた場合は「14日間の自己隔離」に入るよう推奨している。
ウィリアム・バー司法長官は陰性
10月4日、司法省の広報担当、ケリー・クベック氏は記者団に対し、「司法長官は2日AMから計3回試験を受け、いずれも陰性だった」と述べた。
ケリー・クベック氏:
「バー司法長官は、2日の会議に出席するためにPCR検査を受診した。なお、週末は自宅で過ごし、明日も自宅からリモートで職務を行う」
バー司法長官は、9月26日に開催されたエイミー・コニー・バレット氏のセレモニーに出席。陽性と診断されたケリーアン・コンウェイ大統領顧問やクリス・クリスティ元ニュージャージー州知事とマスクを着用せずに談笑していた。
トランプ大統領に投与されたステロイド薬「デキサメタゾン」
ステロイド薬「デキサメタゾン」は、重症患者への投与で一部肯定的な結果を得られている。
6月に発表されたイギリスの研究によると、「酸素吸入を必要とする重症化したコロナ患者にデキサメタゾンを投与することで、生存率が高まった」という。
トランプ大統領は酸素飽和度の低下を経験しており、デキサメタゾンの投与で症状が改善したと思われる。
ただし、デキサメタゾンの投与は、重症患者の呼吸を助けるために試験・実証されたものであり、「軽症患者の症状を改善させるとは証明されていない」。
イギリスの研究によると、「デキサメタゾンを軽症患者に投与しても、死亡率の上昇は見られなかった」という。
サウスショアヘルスの感染症ディレクターを務めるトッド・エレリン博士は以下のように述べている。
トッド・エレリン博士:
「今後、軽症のコロナウイルス患者がデキサメタゾンの投与を求めるかもしれない」
「利益がデキサメタゾンのリスクを上回れば、危険である」
国家安全保障会議、マスク着用を義務化
ホワイトハウスで記者会見を行った国家安全保障顧問のロバート・オブライエン氏は、「国家安全保障会議のスタッフにマスク着用を義務付けた」と述べた。
これまでマスク着用は任意だった。
ナンシー・ペロシ下院議長「何の報告も受けていない」
10月4日、CBSのフェイス・ザ・ネイションに出演した民主党のナンシー・ペロシ下院議長は、大統領の体調、政府の継続性の問題などについて、「何の報告を受けていない」と語った。
ナンシー・ペロシ下院議長:
「私は必要な情報を”メディア”から入手している」
「しかし、”継承”に関しては別の問題である。残念なことに、今、その話題は最前線にある」
トランプ大統領の感染以降、高官、議員、キャピトル・ヒル住人の利用する検査システムの改善が求められている。ペロシ下院議長は、「ホワイトハウス医師室の勧告は正しいと信じている」と述べた。
トランプ大統領が万一職務を遂行できなくなり、さらにペンス副大統領も同じ事態に陥れば、ペロシ下院議長が権力を継承することになる。
ファウチ博士「治療の相談は受けていない」
情報筋によると、ホワイトハウスコロナウイルス対策チームの最高顧問を務めるアンソニー・ファウチ博士は、「トランプ大統領の治療方法について相談を受けていない」という。
一方、ウォルターリード病院の医療チームは、トランプ大統領への「レムデシビル5日間コース」を実施、継続している。
レムデシビル(抗ウイルス治療)は、体内のウイルスを減少させ、回復までの時間を短縮する効果が期待されている。
4日、医療チームは、酸素飽和度低下を経験したトランプ大統領に、ステロイド薬「デキサメタゾン」を投与すると発表した。
トランプ大統領の体調は改善に向かっており、チームの医師は「早ければ5日にホワイトハウスに戻れるかもしない」と述べている。
ホワイトハウス住居スタッフがコロナウイルスに感染していた
情報筋によると、「数週間前」に2人のホワイトハウス住居スタッフがコロナウイルスに感染していたという。なお、感染したスタッフがトランプ大統領やメラニア夫人などの政権高官に直接接触した事実はないとのこと。
ホワイトハウスのジャッド・ディアー副報道官はABCニュースの取材に対し、以下のように述べた。
ジャッド・ディアー副報道官:
「スタッフについてコメントすることはない」
「今回の事案を前向きに受け止め、感染拡大防止のために広範な計画と手順を実施する」
「計画と手順は疾病予防管理センター(CDC)のガイドラインに基づき策定している」
5日にはホワイトハウスに戻れるかもしれない
トランプ大統領を治療する医療チームのひとり、ガリバルディ博士は以下のように述べた。
ガリバルディ博士:
「4日と同じような状態が続けば、間もなくホワイトハウスに戻れるだろう」
「5日に退院ということもあり得る。我々は大統領の体調がさらに良くなることを期待している」
ショーン・コンリー医師
10月4日、トランプ大統領の担当医を務めるショーン・コンリー氏は記者団に対し、「大統領は酸素飽和度の一時的な低下を経験した」と述べた。
また、「病気が急速に進行する可能性」を考慮し、ステロイド薬「デキサメタソン」の投与を決めたと発表した。
ショーン・コンリー医師:
「1日夜から2日早朝、大統領の症状は軽度で、酸素飽和度は90%台後半だった」
「2日の午前中、大統領は高熱を出し、酸素飽和度は94%を下回った」
なお、現在トランプ大統領の症状は改善し、ウォルターリード病院のホワイトハウス医療ユニット内を自由に歩き回っているとのこと。
コンリー博士は記者のひとりから、「先日公開されたビデオと写真を見る限り、トランプ大統領はマスクを紛失してままのように見える」と質問を受けた。
これに対しコンリー医師は、「トランプ大統領は我々の近くにいる時、常にマスクを着用している。また、ウォルターリード病院のスタッフもN95とその他の防護具を装着している」と答えた。
“The president wears a mask any time he’s around us,” Dr. Conley says when asked why Trump is not wearing a mask in videos and photos of Trump at Walter Reed, but won’t say if Trump was in negative pressure room: “I’m not going to get into the specifics.” https://t.co/eDVO8k0zPW pic.twitter.com/CX8NyJVCfL
— ABC News (@ABC) October 4, 2020
コンリー医師「トランプ大統領は我々の近くにいる時、常にマスクを着用している」
チームトランプの上級顧問、スティーブン・ミラー氏
チームトランプの上級顧問を務めるスティーブン・ミラー氏はABCニュースの取材に対し、「PCR検査の結果、陰性だった」と報告した。
ミラー氏は9月29日の第1回大統領討論会に出席している。
ABCニュースによると、第1回大統領討論会にトランプ大統領討論陣営として参加した9人中5人の陽性が確認されているという。
陽性者
・ビル・ステッピン氏(キャンペーンマネジャー)
・ケリーアン・コンウェイ大統領顧問
・ホープ・ヒックス氏
・クリス・クリスティ元ニュージャージー州知事
・ニック・ルナ氏(トランプ大統領のボディマン)